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第86回オリコン調べ「本」ランキング 今週発売の注目本:のだめカンタービレ23巻(完結)

第86回オリコン調べ「本」ランキング(11月16日〜11月22日)

▽書籍総合
1位(↑):バンド1本でやせる!
 巻くだけダイエット(山本千尋)・・・799,923部
2位(初):Hey!Say!JUMP ファースト写真集(集英社)・・・64,993部
3位:イヴ・サンローラン 唯一無二の革新的コスメティック
 (宝島社)・・・50,202部
4位(初):別冊宝島 音楽誌が書かないJポップ批評62
 ジャニーズ超世代!「嵐」を呼ぶ男たち(宝島社)・・・22,156部
5位:誰とでも15分以上 会話がとぎれない!
 話し方66のルール(野口敏)・・・21,799部
6位(初):死ぬときに後悔すること25
 1000人の死を見届けた終末期医療の専門家が書いた
 (大津秀一)・・・17,819部
7位(↑):パソコン de はやわざ年賀状 2010
 (インプレス年賀状編集部)・・・16,272部
8位(↑):世界一簡単にできる年賀状 2010
 (宝島社)・・・15,871部
9位(↑):かんたん年賀状素材集 2010年版
 (技術評論社編集部)・・・15,434部
10位(↑):パパッと出せる年賀状 2010
 (翔泳社)・・・14,303部
――ジャニーズの人気は普遍的ですね。宝島社の『音楽誌が書かないJポップ批評』シリーズは、総じて内容は薄いと感じているのですが、それでも2万部ラインを突破。


▽コミック
1位(初):名探偵コナン 66(青山剛昌)・・・333,541部
2位(初):FAIRY TAIL 18(真島ヒロ)・・・211,669部
3位(初):ツバサ 28(CLAMP)・・・195,137部
4位(初):クロスゲーム 16(あだち充)・・・190,426部
5位(初):ダイヤのA 18(寺嶋裕二)・・・156,063部
6位(初):魔法先生ネギま! 28(赤松健)・・・153,208部
7位(初):BILLY BAT 2(浦沢直樹、長崎尚志)・・・96,603部
8位(初):エリアの騎士 18(伊賀大晃)・・・77,417部
9位(初):学園アリス 20(樋口橘)・・・73,232部
10位(初):さよなら絶望先生 19(久米田康治)・・・65,205部
――トップ10が総入れ替え。浦沢直樹先生の『BILLY BAT』も、2巻目で膨大な伏線張りが始まり、「どうなってしまうのか?」と心配になる展開でしたが7位へランクインしました。
一方、順当にトップを奪取した『名探偵コナン』は「黒の組織」と対決することなく続刊中。そろそろ「黒の組織」と決着をつけて、主人公・工藤新一で新しい犯罪組織や黒の組織の残党との対決といった展開も見てみたいです。



▽文庫
1位(↑):夢の夢 鎌倉河岸捕物控(佐伯泰英)・・・42,389部
2位(↑):思考の整理学(外山滋比古)・・・41,266部
3位:ゼロの焦点(松本清張)・・・27,974部
4位:赤い指(東野圭吾)・・・23,632部
5位(↑):笑う警官(佐々木譲)・・・19,978部
6位(↑):はやぶさ新八御用旅 4
 北前船の事件(平岩弓枝)・・・16,539部
7位(↑):さまよう刃(東野圭吾)・・・16,377部
8位:小説 僕の初恋をキミに捧ぐ(橋口いくよ、青木琴美)・・・15,561部
9位(↑):月島慕情(浅田次郎)・・・14,771部
10位(初):火の国、風の国物語 8 孤影落日(師走トオル)・・・14,557部
――外山滋比古先生の『思考の整理学』も売れ続けて41回目のランクイン。東野圭吾先生の『さまよう刃』にいたっては、59回目のランクイン。
一般的な売れ方は、初回で一気に売れてランキングから姿を消していくというものなのですが、この2冊だけは例外。書籍でも「ついで買い」が成立しているのでしょうか。



◆オリコンランキング(11位以下の書籍ランキングはページ中ほど)

今週発売の注目本:
『のだめカンタービレ 23』(二ノ宮知子)・・・あの「のだめ」もついに完結。シュトレーゼマンとの共演で、「ピアニストの卵」から再び「ただのピアノ好き」へ戻ってしまった野田恵は・・・(11/27発売)

『学園アリス 20』・・・(11/19発売)
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経産相、温暖化対策税で産業界への影響を懸念 ・・・環境税に耐えられようにするのが仕事でしょ?

経産相、温暖化対策税で産業界への影響を懸念
(産経新聞 11/25付)

直嶋正行経済産業大臣は25日、日本鉄鋼連盟と都内のホテルで意見交換した。宗岡正二会長(新日本製鉄社長)が地球温暖化対策税や排出量取引の導入について「排出削減効果は少ない」などと述べ、改めて反対の立場を強調したのに対し、直嶋経産相は「急に産業界に大きな影響が出る形での温暖化対策税は、慎重にした方がいい」と述べ、早急な導入が企業活動に及ぼす影響に懸念を示した。

宗岡会長は鉄鋼業界の地球温暖化対策について「世界最高水準のエネルギー効率を実現している」とし、環境税を導入すれば「減産、国富の流出をもたらす」などと指摘。12月の気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)で議論される2013年以降の国際的枠組み(ポスト京都議定書)については、「すべての主要排出国の参加」を改めて求めた。

直嶋経産相は「国民や産業界の理解を得ながら進めていく」と業界の意向に配慮する姿勢を示すとともに、「公平で意欲的な目標が掲げられるよう政治的合意を目指したい」と応じた。

・・・環境税に耐えられようにするのが仕事でしょ?
かつての日本の高度経済成長を牽引したのは、経済産業省の前身である通商産業省。
そうした経緯から、経産省が、経済界・産業界の意向を重視する傾向があるのは分かります。しかし、財界の言い分を判で押したように重ねるだけでは、「経済産業大臣の存在価値」が疑われるというものです。

経産省は、幅広い産業分野に対して審査権・許認可権を持っている官庁。「経産省がどこで規制緩和し、どこへ規制強化をするか?」ということは、そのまま日本の成長戦略・経済戦略の意思表示となります。

いま考えていることが明確となる分、判断を留保するマイナスよりは良いと思います。
が、仮にも「温室効果ガスマイナス25%」を掲げる鳩山由紀夫首相によって、直嶋正行氏は経産相へ任命された立場にいるわけです。温暖化対策税に慎重姿勢を見せるだけでなく、その増税を避けたいのなら、避けられるように規制緩和・規制強化といった権限をどう使う心積もりでいるのかも併せて示すのが、鳩山内閣の経産相としての職責ではないでしょうか?

自動車総連の顧問議員・直嶋正行
経済産業大臣の直嶋正行氏は、『自動車総連(=全日本自動車産業労働組合総連合会)』出身の政治家。
91年に同連合会の副会長へ選出。その翌年・92年に自動車総連推薦で、民社党から参議院選挙比例区に出馬して当選。新進党、新党友愛を経て、98年に民主党へ合流しました。

『自動車総連』は自動車産業の労働組合の連合組織で、傘下の労働組合数1200、組合員数74万人という大組織。その権勢と豪遊ぶりから「労働貴族」と呼ばれた、塩路一郎氏が初代会長を務めていました。

『自動車総連』は、労使協調型労働組合の筆頭・典型であり、反共産主義を軸としながらも労働者を代弁するという活動を展開。国政でも、共産党と対立しつつ自民党など保守勢力と距離を置く中道左派、「福祉国家」を訴えていた民社党を支持。同党が解散してからは、同党出身議員が合流していった新進党、民主党へと支援先を移してきました。
現在は、直嶋正行(参院)、池口修次(参院)、古本伸一郎(衆院)の3氏を自動車総連の顧問議員として、国政へ送り出しています。

労使協調路線で進んできた人材ゆえの限界か?
三菱や日産による電気自動車の市場投入が発表された頃から、鮎滝のブログでも、自動車業界の産業構造は変わらざるを得ないことを述べてきました。

ガソリンエンジンから電気モーターに積み替えるだけでも、これまでエンジンのピストンやクランクシャフトだけを作ってきた工場は消えます。ガソリンタンクや燃料フィルターといった燃料系も消えますし、内燃をともなわない電気モーターでは冷却系も大きく簡素化されます。
「ガソリンスタンド」なども、車検などメンテナンスサービスを強化したり、電気自動車への高速充電を提供する施設へ切り替えたり、併設しているコンビニへ業種替えといった選択肢を迫られるわけです。
これらは、電気自動車がシェアを拡大するたびに突きつけられる現実です。

市場の現実をどのように捉え、望ましい姿はどのような姿形をしていて、どういった経済産業政策で市場を誘導し、日本国全体としてどの程度の付加価値生産をめざすのか。まさに「どこを切って、どこを伸ばすか?」を考えるのが、経済産業大臣ではないでしょうか?

すべて国家戦略担当大臣に譲るのも一つのあり方でしょうが、直嶋経産相は、「自動車総連の代弁者」で許されていた野党時代を引き摺っておられるように見えて仕方がありません。政権与党の仕事は、テーゼの提示か、野党が出してきたアンチ・テーゼをも取り込んだジン・テーゼへの引き上げのどちらかです。


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関連記事
◆米国電気自動車、新興2社が来年にも日本参入(1) 日本メーカーの電気自動車は?(09/04/07)
◆米国電気自動車、新興2社が来年にも日本参入(2) 電気自動車がもたらす産業構造変革(09/04/07)

「情報ダイヤル」はや見直し論、消費者庁発足3カ月 半数以上が製品へのクレームや個別相談

「情報ダイヤル」はや見直し論 消費者庁発足3カ月
(日経新聞 11/23付)

消費者庁の発足からまもなく3カ月。
食用油「エコナ」の特定保健用食品(特保)返上をめぐる対応では存在感を示したものの、目玉施策の一つ「消費者情報ダイヤル」は想定外の電話が殺到し、早くも見直しを迫られている。庁内の連絡ミスから注意喚起が遅れる事態も先月発覚した。

膨大な情報の中から、暮らしに悪影響を与える問題をいかに素早く見抜き、適切な対策につなげるのか。高い期待に応えるのは容易ではない。

消費者情報ダイヤル(03-3507-9999)は悪質商法や製品事故など、行政処分につながる案件の端緒をつかむ「アンテナ機能」として設置された。
ところが「消費者庁ならトラブルを解決してくれる」との期待が先行。これまでの7000件を超える電話のうち、半数以上を製品に対するクレームや個別相談が占める。

まずは、小売店・製造メーカーへお電話を
3カ月で7000件ということは、1日あたり78件。1日の受付時間を8時間と考えて、1時間に10本の相談を受けているペース。大手製造メーカーのコールセンターやお客様相談室ならこなしていそうですが、定員たった202名で組織されている今の消費者庁ではさすがに荷が重いでしょう。

まずは、小売店か製造メーカーへ電話を入れて問題を訴えて、そこで解決が見られない時に消費者情報ダイヤルへ電話をして役所に動いてもらうというのが順番でしょう。

消費者庁の目玉は、「他省庁への横断的対処」
消費者庁は、下記のような組織になっています。

消費者庁長官
 |  ├次長
 |  ├事務次官
 |  └参事官
 |
 ├総務課
 ├政策調整課
 ├企画課
 |
 ├消費者情報課
 |
 ├消費者安全課
 ├取引物価対策課
 ├表示対策課
 └食品表示課

この消費者庁の目玉は、「他省庁への横断的対処」ができることにあります。

したがって、執行担当である『消費者安全課』『取引物価対策課』『表示対策課』『食品表示課』にこそ、充分な人員配置が必要となってきます。
消費者庁は、単なる“聞き役”ではなく“消費生活問題の解決者”。執行担当が、実際に立ち入り調査や処分を行う段階まで辿り着いて、初めて消費者から寄せられた相談は“解決済み”となるわけです。

多分、現状の消費者庁の運営方法は正しくない
消費者庁へ入ってくる情報の窓口は『消費者情報課』となりますが、ここへ限られた人員を割くわけにはいきません。おそらく望ましい形は、『消費者情報課』で認知される時点で、その情報は「消費者庁として動く必要があるのかどうか、判断を下せる状態に加工されている」こと。

鮎滝が消費者庁の組織を組むなら、「消費者情報ダイヤル」でつながる電話口は、発信者の最寄りの『国民生活センター』とします。

電話を受けた『国民生活センター』では、消費者庁と常時接続された「聴取情報入力画面」を開いて待機するオペレーターが応答。消費者とのやり取りをオペレーター側でリードして、情報を整理していきます。
製品事故なら、「どのような事故が起きたのか? 事故の発生年月日はいつか? 製品名、製品の型番は何か? 製造メーカーはどこか? どの店で購入したものか? 購入年月日はいつか? すでにメーカーや小売店に問い合わせをしたかどうか?」。取引トラブルなら、「取引先はどこか? いつ注文をしたものか? 被害金額は? 取引先との連絡は取れている状況か?」。

この段階で必要なのは、消費者の訴えを「情報」にすること。また、「通販で購入したものが、イメージしていたものと違う」など、消費者と小売店ないし製造メーカーと解決するのが妥当で、役所が動くまでもないものはそのように案内していくのも重要な役割です。

一方、消費者庁では、『消費者情報課』が、国民生活センターから送られてくる情報で更新されていくデーターベースを観察。
「特定の製品の、特定製造ロットで見られる共通の欠陥か? メーカーにリコールを促すレベルなのか?」「広域のサギ集団がいるのか?」という判断を行い、その判断を執行担当へ伝達して動いてもらいます。『消費者情報課』に求める能力は、むこう半年、1年ぐらいにわたって、どのような情報が入ってきていたかを広く把握し、いま入ってきた情報とつなげて問題の大きさを計れる能力です。

組織の見直しは草創期のうちが望ましい
大きな情報フローの改訂を伴う見直しは、情報が蓄積すればするほど難しくなってきます。

「エコナ」や「ベビーカー」の件において、消費者庁の動きは良くできていたと思います。発足3カ月という草創期のうちに、「消費者庁とはこのように動いていく役所で、消費者の方々にはこのように利用して欲しい」という省庁方針を固めて、再度、広報活動をした方が良いでしょう。

消費者から直接、消費者庁へ電話がつながる状態から、まずはすべての相談は最寄りの国民生活センターを窓口へ。消費者庁は、国民生活センターから定時連絡を受けるという形にするだけでも、かなり消費者庁は執行担当部門へ重心を移せるはずです。

市橋容疑者は“断食”2週間経過…医師「そろそろ限界」 ・・・“消えれば終わり”という傲慢

市橋容疑者は“断食”2週間経過…医師「そろそろ限界」
(産経新聞 11/24付)

千葉県市川市のマンションで2007年3月、英国籍の英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん=当時(22)=の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された市橋達也容疑者(30)の“断食”が11月24日で2週間を経過する。水や緑茶しか口にしない市橋容疑者に、医師も「そろそろ限界」と危険性を指摘した。

10日に逮捕され、11日に千葉県警行徳署に到着して以降、市橋容疑者は食事を「いらない」と断り、緑茶と水をすする程度で“断食”を継続している。接見した弁護団から「健康維持しないと弁護士との接見も難しくなる」などとアドバイスされたものの、うなずく程度の反応という。

警察嘱託医も務める医師の話では、絶食して4〜5日経過すると、思考能力が低下、その後も水(通常はさ湯)やお茶ばかり飲んでいると、体内の電解質、ミネラルバランスが崩れ、顔がむくんで腎不全、肝不全、心不全などを引き起こす「水中毒症」を起こす可能性も出てくるという。

同容疑者は16日に栄養剤を注射され、その後気分が悪くなったが、その点に関して、医師は「静脈注射で栄養分を急に送り込んだため、気分が悪くなったのではないか。どちらにしても、もうフラフラの状態になっているはずだ」と推測した。

留置場内で体調を崩した被疑者に注射を打つ場合、腰縄と手錠をかけた状態にし、多い時で5、6人の警察官が取り囲んで行われるという。時間がかかり、直径5〜6ミリのチューブを利用する点滴は、チューブを使った自殺の可能性があり、なるべく避けるという。

医師は「(医務施設がある)拘置所に早く連れて行ければいいが、事実関係に関する供述も取れず、調書も作成できないようでは難しい」と顔を曇らせた。

23日、市橋容疑者と接見した弁護士は、報道陣の問いかけに無言を通した。死体遺棄容疑について「いずれ話します」と弁護団に伝えたとされる市橋容疑者だが、体調面での“危険ゾーン”突入は間違いない。

市橋容疑者がやっているのは、断食ではなく絶食
日本語において「断食」と表現される状態が多様であるため、まずはそこを整理します。

断食とは「一定期間食事を意図的に絶つ禁欲行為」であり、鮎滝のブログでは特に、宗教上の修行・儀式の一つという狭義の意味で扱います。イメージとして思い浮かべて欲しいのは、イスラム教徒がラマダーンのときに行う断食で、開祖や指導者の苦難を追体験するために行うものと限定します。

宗教的・精神的に、己を、より高みへ引き上げるための手段に用いるものを「断食」と呼び、それ以外は「絶食」として区別します。
したがって、世間へ何らかの主張を訴えるために行う「ハンガー・ストライキ」も、断食ではなく、絶食と捉えます。減量を目的とするものは、言うまでもなく絶食です。

市橋容疑者は、禁欲を課しているわけではない
なぜ「断食」と「絶食」の区別にこだわったかというと、市橋容疑者の行動を説明するには、同容疑者の行動の由来が、禁欲なのか、抗議なのか、もっと他の何か別のことなのかを見極める必要を感じるからです。

市橋容疑者の行動を見て、「あの禁欲主義はカッコいい」などと勘違いしている人々もいるようですが、2年7カ月前の行動と照らし合わせれば、同容疑者が崇高なものに裏打ちされていないことは断言できます。

執拗に女性へ食い下がり、殺人か傷害致死かは分からないもののその女性が窒息で亡くなり(←司法解剖において死因は「窒息死」と特定。その他に殴られた跡が残っている)、女性の遺体をベランダに置いた浴槽へ埋めて済ませていた男です。

異性を求める“色欲”をさらけ出し、おそらく“憤怒”、頭に血が上るようなやりとりの後、保身・逃げ切りという“強欲”を重ねた男。今さら「禁欲にかえって事態が収まる」と考えているなら、この男はさらに“傲慢”という4つめの大罪を犯すことになります。

無理に高く見積もって「無言の抗議」と捉えることはできそうですが、そこまで主体的なものかも怪しいところです。
なぜなら、市橋容疑者は大阪南港に着いた時点で、すでに逃走を諦めていたと考えられるからです。同容疑者が沖縄へ向かおうとしていたフェリーは、大阪南港を18時30分に出港する便だったと考えられますが、警察に逮捕されたのは18時45分、フェリーが出た後のことです。

実際、フェリー会社の従業員は、「市橋容疑者と思われる男は、出港時刻になっても待合室から降りてこなかった。様子を見に行ったところ寝ているようだった」と証言しています。自分の逃走計画が破綻したことを自覚し、それ以上の逃走は諦めた男に、ハンガー・ストライキのような積極性が残っているとは考えにくいでしょう。

市橋容疑者は、自分をこの世から消そうとしているだけ
人を殺した、亡くしたという甚大な事態に直面した時。その証拠隠滅は、徹底的に手を尽くすはずです。海や山へ、それもできるだけ発見が遅れるような場所、発見を遅らせることができる場所へ遺体を捨てに行くのが定石です。

しかし、市橋容疑者は、自宅のベランダに置いてある浴槽へ遺体を埋めただけで完結させていました。
ほかの第三者から見れば、目の前から遺体はなくなったかもしれませんが、自分へ容疑がかかる可能性をまったく払拭できていない不可解な行動です。

けれども、こうした犯罪者の行動は、「とりあえず目の前から無くなれば、すべては終わった」と考える人が犯罪に直面した時、しばしば見せる行動として知られているパターンです。
問題事、厄介事が見えなくなれば、手の届かないところへ行ってしまえば、それで自分の心の平穏を保てるというタイプ。将来的に破綻する可能性があろうとも、破綻は一つの可能性に過ぎないから、可能性である内は対処しないでいられる人に見られる傾向です。

以上のような類推をすると、「市橋容疑者は、“自分をこの世から消す”ことで事件を終わらせようとしている」らしいことが見えてきます。

「もう誰からも責められたくないし、死にたいなぁ。でも、いつも警察官が見張っていて自殺はできない。いや、痛そうだし、苦しそうだし自殺も嫌だな。このまま食べることを止めて、ゆっくり消えていこう」
おおよそ、こんなところではないでしょう。

リンゼイさんの死の真相もうやむやにし、結果、自分が背負うべき罪と罰からも背を向けた逃避。礼賛どころか同情すら感じられない醜態と映るのは、鮎滝だけでしょうか?

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関連記事
市橋容疑者、逮捕後初の食事…昼食に弁当
(読売新聞 11/24 17時56分)
千葉県市川市で2007年、英国人女性リンゼイ・アン・ホーカーさん(当時22歳)の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された市橋達也容疑者(30)が24日昼に逮捕後初めて食事を取ったことがわかった。

捜査関係者によると、市橋容疑者は同日昼、留置場で出された弁当を完食したという。市橋容疑者は逮捕された10日夜以降、食事に手をつけずお茶を口にするだけだった。行徳署は嘱託医の指示に従い、栄養剤の注射などを行ってきた。

・・・断定は早過ぎたか。
まあ、「崇高な断食」と「強固なハンスト」を否定できたまでで良しとすべきか。

農家支援の『もうかる営農プラン』、JA兵庫 ・・・農協が「農家のコンサルタント」になる日

農家支援の『もうかる営農プラン』 JA兵庫
(神戸新聞 11/23付)

JAグループ兵庫は、作付け計画から販売まで一貫して農家を支援する事業『もうかる営農プラン』を始める。農業所得の増大を目指す。

兵庫県内では、農業生産額が2007年には1431億円と、02年比で約40%減少。耕作面積や農家数も右肩下がりが続き、担い手不足が深刻な問題になっている。

同プランは、若い担い手を増やすため農業を利益の上がる産業にするのが狙い。具体的には、指導員が生産コストから販売価格までを試算し、利益の上がる計画を提案する。JA兵庫中央会の三木久和専務理事は「組合員からは『農協が力をいれるのは、もうかる貯金や共済事業ばかり』との批判もある。これからは本業の農業で利益が上がる提案をし、地域を元気にしたい」と話している。(井垣和子)

農協が「農家のコンサルタント」になる日
農協とは、『農業協同組合法』において「農業者の協同組織の発達を促進することにより、農業生産力の増進及び農業者の経済的社会的地位の向上を図り、もつて国民経済の発展に寄与することを目的」とすると定められた組織です。

戦後の日本農政において、農協が重要な役割を担ってきたのは事実です。
天候によって“年収が”左右される農家にとって、共済制度は不可欠。また高度成長期においては、農家の代弁者が必要でした。地方の農業従事者と都会の商工従事者との間で生じる所得格差問題を緩やかにしたのは、農協の政治力があればこそです。

今の中国経済を底辺で支えている労働力は、地方から次々と上京してくる“農工民”。その様子から推測するに、日本で「都会へ行けば何とかなる」という流れを米価維持などで抑えていなければ、日本における耕作放棄地問題はもっと早い時代に深刻化していたでしょう。

結果的にそうなっただけかもしれません。が、今の日本は農家の高齢化問題と併せて扱うことができており、都会で成功している人たちを無理に農業へ押し戻すという方法論ではなく、40年、50年と農業に従事してきた方々のリタイアと、都会で働くことより農村に魅力を感じる人たちの誘致や、農業に活路を拓く企業の受け入れといった方法論を採れるのは、幸いな状況でしょう。

しかし、それはそれ、これはこれ。
従来のJAは、農業経営・農業指導より、金融や政治活動へと偏り過ぎていました。

農家も「『売れる農産物』を考え、作っていく時代」へ突入しています。
一軒の零細農家が、そのこだわりの農法でクローズアップされて『当たる』こともあるでしょう。ですが、農業組合という集団で取り組めば、『意図して当てる』『大きいのを当てる』『長く当て続ける』という可能性はより高くなるはずです。売れるようにする情報を拾うアンテナが拡がり、売りに出す時の声も大きくなるのですから。

JA兵庫の『もうかる営農プラン』が、「今さらそこかいっ!」と軽口を叩ける状況にあるのも幸いかもしれません。すでに、三重県の伊賀の里モクモク手づくりファームや北海道の花畑牧場といった成功例もあり、既存のJAの範囲内でも『産直(=農産物直売所)』が見直されています。
お手本が沢山あるということは、それだけ失敗するリスクも少なくて済むわけで、社会全体の生産性は上向くと考えやすくなります。

JA兵庫の『もうかる営農プラン』が、「農協は、農家の代弁者から、農家のコンサルタントへ」という新しい段階の始まりとなって欲しいと思います。

先週のニュース(11/16-11/22)株価で日本一人負け、政権交代直前に多額機密費、核密約文書発見

先週のニュース先週のニュース(11/16-11/22)株価で日本一人負け、政権交代直前に多額機密費、核密約文書発見

11/22 核密約関連文書見つかる・・・でしょうよ。で、民主党の“本分”は、いつ何処で示されるのか?

11/22 若者雇用にNPO活用、新規採用の資金支援へ ・・・NPOは成長分野なのか?

11/22 スパコン凍結で研究者「国際競争力を失うきっかけになる」 ・・・まだ『MAGI』は目指せないの?

11/21 機密費支出2億5千万円、政権交代直前に突出 ・・・業務上横領罪ではなのか?

11/20 「アニメの殿堂」ハコモノ中止でも発信を、文化庁 ・・・年予算は2億円で済むそうです

11/19 探査機「はやぶさ」、奇跡の復活…予定通り帰還へ がんばれ!地球までもう少しだ!

11/19 TOPIX安値、円高・見えぬ政策「一人負け」 ・・・就任以来、下げ続けは酷いなぁ

11/19 第85回オリコン調べ「本」ランキング 今週発売の注目本:パンプキン・シザーズ、ああっ女神さまっ

11/18 電気自動車で東京―大阪を無充電走行、記録555.6km ・・・市民団体の制作でもここまでできるEV

11/17 地域主権戦略会議を設置、来月中旬めどに工程表 ・・・“地域主権”ではなく“地方自治権の拡大”

11/16 新型インフル、ワクチン接種後2例目の死者 ・・・ワクチンは重症化を避けるため、特効薬とは別物です

――<特別編>―――――――――――――――――――
「『くたばれGNP』ワンスモア」に思う GDPで日本が世界第3位に転落する日(1)

「『くたばれGNP』ワンスモア」に思う GDPで日本が世界第3位に転落する日(2)―そのとき日本は?

「『くたばれGNP』ワンスモア」に思う GDPで日本が世界第3位に転落する日(3)―ブータン王国

「『くたばれGNP』ワンスモア」に思う GDPで日本が世界第3位に転落する日(4)―象徴の登場

「『くたばれGNP』ワンスモア」に思う GDPで日本が世界第3位に転落する日(5)―先進とは?
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核密約関連文書見つかる・・・でしょうよ。で、民主党の“本分”は、いつ何処で示されるのか?

核密約関連文書見つかる 外相、年明けに公表へ
(時事通信 11/21付)

米軍の核兵器持ち込みをめぐる日米間の密約の存在を裏付ける関連文書が外務省内で見つかった。同省関係者が21日明らかにした。岡田克也外相は来週にも有識者による第三者委員会を設置し、文書内容や密約が結ばれた時代背景などを検証した上で、来年1月に調査結果を公表する。

関連文書の発見は、密約は存在しないとしている日本政府の立場を覆すものだ。鳩山内閣は調査結果の公表を受けて、政府見解変更の検討に着手する方針だ。

鳩山政権発足後、外務省は密約問題について、9月下旬に北野充官房審議官をトップとする15人程度の調査チームを設置。省内に保管している日米安全保障関係の関連ファイル2694冊の調査に当たった。

この内部調査について、外相は21日、三重県四日市市で記者団に「ほぼ最終に近い報告を受けている」と述べ、調査が事実上終了したことを明らかにした。また、関連文書について、政務三役に既に提示したが、その後に回収したと説明した。
これに先立ち、同市での講演では「調査は順調に進んでいる。調査結果が出るのは1月。ここで白黒をはっきりさせる」と強調した。

日米両政府は1960年の日米安全保障条約改定時に、日本への核兵器の持ち込みは「事前協議」の対象にすると決めている。密約は、米軍の核兵器搭載艦船や航空機の通過、寄港、飛来を事前協議の対象から除外する内容。発見された文書は密約に関する直接の記録ではないものの、こうした内容を補足的に証明するものとみられる。 

・・・そりゃあ、見つかるでしょうねぇ
「核兵器を搭載したアメリカの艦船や航空機が、日本政府との事前協議なしに、日本に自由出入りすることができる」とする『核兵器持ち込み密約』は、密約を結んだ相手である米国で文書が解禁されて公になったもの。日本側で見つからないはずはないでしょう。

その他にも米国との間には、08年2月に春名幹男名古屋大学大学院教授が、米国の機密解除文書から見つけた「朝鮮半島で何らかの紛争が起こった場合に、在日米軍が日本政府との事前協議なしに出撃できる」と決めた『朝鮮有事密約』、沖縄返還交渉で密使を務めた故若泉敬・京都産業大教授が明らかにした「沖縄に米軍が核兵器を持ち込むことができる」と決めた『沖縄核持ち込み密約』、元外務官僚が認めた「沖縄がアメリカから日本に返還されるにあたって、それまで米軍が使用していた土地の現状回復や、米軍の施設移転にかかる費用を日本政府が肩代わりする」という『沖縄補償肩代わり密約』があります。

いずれも相手国で文書が発見されているか、交渉の当事者が明らかにした『密約』。
「密約が本当にあったかどうか?」という話は既に一つの材料でしかなく、より重要なのは「これらの密約とどのように対峙するか?」という判断です。


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関連記事
処分歴ある職員救済へ 年金機構発足時、厚労省の非常勤で
(産経新聞 11/22付)

政府は21日、来年1月に社会保険庁が廃止され日本年金機構が発足する際、機構に移行できない職員について、懲戒処分歴のある者を含め厚生労働省の非常勤職員として採用する方針を固めた。期限は2年で数百人規模を想定している。

こうした方針を固めたのは、再就職先が決まらず民間企業の解雇にあたる「分限免職処分」とした場合、労組による集団訴訟に発展する可能性があるためだ。社保庁によると、機構に移行しない職員は約1千人。約半数は退職する見通しだが、残る500人は現在も再就職先が見つかっていない。

民主党の有力な支持団体である連合や自治労の幹部は、政府・民主党に再就職先を見つけるよう要請。これを受け、民主党幹部は長妻昭厚生労働相に早期解決を図るよう求めていた。
同党は、来年夏の参院選で労組の支援に期待しており、「集団訴訟になれば選挙への影響は小さくない」と懸念している。

ただ、再就職先が見つからない約500人のうち300人程に懲戒処分歴がある。懲戒には、国家公務員法で免職や停職、減給、戒告がある。懲戒処分歴のある職員を採用しない方針を示してきた長妻氏としては、民間企業や地方自治体への再就職あっせんを極力優先させたい考えだ。

一方、野党は「年金記録をのぞき見した職員を厚労省で雇い続けたら年金不信は払拭できない」(自民党閣僚経験者)と批判している。懲戒処分歴のある職員を採用すれば「組合の圧力に屈して方針転換した」との批判は免れない。

政府としては、一般公募にして面接の結果次第で不採用とすることで理解を得たい考えだが、職員側には一般公募への不満もある。
社保庁最大労組である全国社会保険職員労働組合は「採用条件が不明で、現時点では何とも言えない」と静観の構え。受け入れる側の厚労省は「2年間というのは不安定な立場。どこまで応募があるかは分からない」(幹部)としている。

※分限免職処分・・・著しく勤務実績が悪かったり、組織改廃した場合、本人の意思に反して公務員を免職できる国家公務員法などに基づく制度。懲戒免職とは異なり退職金は支給される。国家公務員では昭和39年に6人に適用されたのが最後で、今回のように100人以上が分限免職処分となるのは異例。

・・・何で社会保険庁がらみは、そうなるの?
この不景気の中、懲戒処分歴のある人が再就職で苦労するなんて当然ですよね? 市場経済の中で、キャリアが重視される世間の中で生きているのにもかかわらず、勝手に「このぐらいの怠業は」「このぐらいのヤミ専従は」と高を括り、自分で自分のキャリアに泥を塗ったんですよね?

労働組合も、そのような労働者の権利をはき違えた人材を庇っては、せっかく「100年に1度の不況」で労働組合の存在意義が見直され始めたのに逆効果でしょう。「労働組合は、ヤミ専従によるいかなる処分も不当とし、断固として抵抗する。職務に専念することよりも、労働組合活動は尊いからである。ヤミ専従で処分された人々の再就職を全力で応援します」と聞こえる言葉に、何人の有権者・納税者が賛同するでしょうか?

若者雇用にNPO活用、新規採用の資金支援へ ・・・NPOは成長分野なのか?

若者雇用にNPO活用、新規採用の資金支援へ
(読売新聞 11/20付)

政府は19日、深刻化する就職難を改善するため、非営利組織(NPO)を雇用の受け皿として活用する新たな制度を導入する方針を固めた。

環境保全、育児、地域活性化など公共的な分野で実績を上げているNPOが新規職員を採用する際の人件費などを、政府が資金支援する案を中心に検討を進めている。雇用対策を重点施策とする2009年度第2次補正予算案に盛り込む見通しだ。

政府による雇用促進策はこれまで企業を対象とする制度が中心だった。専門技術を持つ管理職を雇った中小企業に助成金を支給したり、派遣労働者を正社員に登用する企業に奨励金を支払ったりする制度はあるものの、経験に乏しい若年労働者の雇用確保には不十分との見方が強かった。

今回の雇用創出策は、環境や福祉など様々な成長分野で存在感を高めているNPOを雇用対策の担い手として取り込むことが特徴だ。政府がNPOの人材確保を資金面で後押しすることで就職難に苦しむ新卒者らに働き口を提供する狙いだ。NPOの仕事を通じて知識や経験が得られれば転職する際の職業訓練となる。意欲のある人材を採用すれば将来的にNPOを主導するリーダーの育成にもつながると判断した。

新制度の具体策は、NPOと行政の連携で地域再生などに成果を上げている英国の例を参考にしながら、検討部会で詳細を詰める方向だ。鳩山首相も10月の所信表明演説で「市民やNPOなどの活動を側面から支援することが21世紀の政治の役割だ」と述べ、NPOを重視した政策展開に意欲を示している。

NPOとは?
「NPO」と聞くとボランティア団体がイメージされますが、国際的には、NPOは次のように定義されています。
・正式の組織であること(Formal Organization)
・非政府組織であること(Non−Governmental)
・利益を配分しないこと(Non−Profit Distributing)
・自己統治(Self−Governing)
・自発的であること(Voluntary)
・非宗教組織であること
・非政党団体であること

NPOは組織・人材・財源だけ見ても、災害時などに一時的に組織されるもの、恒常的に組織運営をしているもの、すべてが無給のメンバーで構成されるもの、専属の有給メンバーがいるもの、企業や個人からの民間寄付金を財源としているもの、政府・自治体からの委託費・補助金を財源としているものと実に多様。

その活動分野も様々で、NPO法人データベース「NPOヒロバ」では、保健・医療・福祉、社会教育、まちづくり、学術・文化・芸術・スポーツ振興、環境保全、災害救済、地域安全、人権擁護・平和推進、国際協力・国際交流、男女共同参画社会、子どもの健全育成、情報化社会、科学技術振興、経済活動の活性化、職業能力の開発・雇用、消費者保護、NPO支援という17分野に区分しています。

NPOの付加価値生産額・雇用吸収力
経済産業省の「産業構造審議会NPO部会 中間とりまとめ〜『新しい公益』の実現に向けて〜」によると、2000年におけるNPOの付加価値生産額は、パルプ産業(6208億円)やバイク・二輪自動車産業(6868億円)を上回る6941億円で、GDPの0.08%を占めています。

分野によって上下しますが、その収入源のうち31.3%は自主事業収入、29.1%は会費等、12.6%は寄付金・協賛金、9.3%は行政・民間の委託事業収入となっており、8割強はNPO法人自身で集められています。なお、行政の補助金が占める割合は4.0%。

またNPOの事務局スタッフ数は平均5.6名(うち有給は平均3.1名、無給は平均2.5名)、総数にして約17.6万人。
有給スタッフへの給与は、年間平均で、非常勤は100万円前後、常勤は250万円未満。しかし、非常勤の44.4%、常勤の31.8%は無給となっています。

↑別窓で大きい画像が開きます。

経産省の資料は、今後のNPOによる生産規模としてシナリオ1〜4を用意。
【シナリオ1】経済財政諮問会議で示された「中期経済財政展望」に基づき、構造改革が進み、2004年度以降、民間需要主導による実質1.5%以上の着実な成長が実現した場合
【シナリオ2】シナリオ1に加えて、日本経済全体において環境、福祉、情報などの成長分野において大きな需要創出が見込まれる場合
【シナリオ3】シナリオ2に加えて、NPOセクターのサービス向上により、公共部門からシェアが10%シフトすると仮定した場合。
【シナリオ4】シナリオ3に変えて、20%拡大させると仮定した場合。

2010年における国内総生産と総雇用者数を、次のように算出しています。
【シナリオ1】    8656億円/ 20.3万人(うち常勤  9.2万人)
【シナリオ2】 1兆7844億円/ 41.8万人(うち常勤 18.8万人)
【シナリオ3】 6兆5884億円/159.3万人(うち常勤 71.9万人)
【シナリオ4】11兆5134億円/277.1万人(うち常勤125.0万人)

本当に、そこまでバラ色か?
現状のNPOでは、「有給スタッフへの給与は、年間平均で、非常勤は100万円前後、常勤は250万円未満。しかし、非常勤の44.4%、常勤の31.8%は無給」となっています。

NPOは利潤を上げることではなく、それぞれの組織が目指す目標(=ミッション)に共感した人々が集い、その実現の為に活動していくもの。したがって、「平均値にすると250万円程度の有給専従スタッフは3人程度。常勤でも無給という人材が3割を超える」という組織へ落ち着いているわけです。

ここへ資金支援をすることが、本当に雇用対策なのかは疑問です。

NPO法人として認定されている団体は、09年9月末で3万8405団体。すべての団体が補助金で有給専従スタッフ一人ずつを増やしても、4万人程度しか「食べていける雇用」とはなりません。
そもそもNPOへの参加は、その法人が掲げるミッションへの共感が先。急に大きくなり過ぎてすぐにでも手伝いが欲しいという特殊な例を除けば、いたずらなスタッフの増加は、組織文化を乱し、組織運営を阻害する元になりかねません。

NPOを雇用の受け皿とするなら、官がやってきた公共サービスをNPOへ移管してNPOが行う仕事を増加。そして、ハローワークなど公的求人斡旋でNPO法人とのマッチングを強化していくのが順番であるように思われます(検索方法が悪いのか。ハローワークのインターネットサービスでは、「就業形態:一般、仕事内容:NPO」でのヒット数は全国で53件、「就業形態:パート、仕事内容:NPO」でのヒット数は全国で26件でした)。

就職氷河期をしのぐ一時的な効果はあるかもしれません。が、NPOへ参加することは、ドライな雇用契約と割り切れる企業就職とは異なるため、2年後、3年後でのドロップアウトが深刻となるのではないでしょうか?

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プロフィール

鮎滝 渉

Author:鮎滝 渉
千秋真一に23%似ているらしいブロガーです。
実家である愛知県に戻ってきました。
ほぼ日刊で更新中。日々の巡回サイトに加えてやってください。
-------------------------
ブロガー名を、「鮎滝 渉」へ改めました。
私が自分に付けた最初のペンネーム。そして、「一角の者になるまでは使うまい」と思ってた名でもあります。

大して公知のペンネームというわけでもありません。が、1回目の中小企業診断士試験の失敗以降、あれこれと思い悩む中、「“輝かしい名としようする執着”はかえって醜い。そろそろ、この名を名乗る覚悟をしよう」と決意。鮎滝の名を使うことにしました。

ちなみに、旧ブロガー名は「スクナビコナ」。
日本神話に出てくる知恵の神様の名前です。恐れ多い名前ですが、ブログをする気構えとして、使っておりました。

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