中小企業診断士をめざしつつ、日々のニュースやおススメ本など話題を提供。「突然スピーチを頼まれた」「ちょっと小生意気な話」など話のネタにしてください。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

英紙調査:自国への誇り、トップは豪州、中国は7位、日本は最下位 ・・ODA優等生の日本が最下位?

英紙調査:自国への誇り、最も高い国は豪州、中国は7位、日本は最下位
(Record China 10/4付より)

2日、英紙エコノミストが発表した調査結果によると、世界33カ国中、自国に対する誇りが最も高い国はオーストラリア、最も低い国は日本であることが分かりました。

同紙は、ニューヨークに拠点を置く世界的なコンサルティング会社レピュテーション・インスティチュートがまとめた調査結果を引用し、「ほかの先進国と比べて、オーストラリア国民は、自国に対する信頼・称賛・尊重・誇りがより高い」と伝えています。

オーストラリアが自国に付けた点数は100点中90点前後と最高。最低点を付けたのは日本で、およそ56点でした。「オーストラリア国民の自国への情熱は、まるでスポーツのようだ」と同紙は総括しています。

同ランキングの2~10位は、順にカナダ、フィンランド、オーストリア、シンガポール、インド、中国、フランス、スペイン、チリ。自国に対する誇りにおいて世界基準とされている米国は11位で、自国に付けた点数はおよそ70点でした。

同紙によると、調査結果は金融危機の影響を少なからず受けている可能性があるといいます。なお、オーストラリアはその影響が最も小さい国とみられます。

自国を誇る気持ちの「源泉」とは?
正義の樹立を憲法に掲げる米国で11位(70点)、4000年にわたって中華思想を抱いてきた中国で7位(80点弱)、「メイド・イン・ジャパン」と言えば信頼の証である輸出大国の日本が最下位(56点)で、オーストラリアが米国に20ポイントも差を付けての1位。

英紙エコノミストは「同紙によると、調査結果は金融危機の影響を少なからず受けている可能性がある」としています。が、『金融危機』の一言で米国と豪州の20点差を説明するのは、ちょっと強引であるように思われます。

いやそれよりも、「ジャパン・クール」で売り出そうとしている日本にとって、「日本人が日本国へ56点しか付けられない状況」は、非常に危機的です。
だって、TOYOTAやユニクロ、任天堂が、「56点の商品なのですが」と言って、いつまでも外国で入店待ちの行列を作り続けることなんてできるはずありませんよね?

産業力?埋蔵資源量?政治家のリーダーシップ?
自国を誇る気持ちの「源泉」とは、一体、どこにあるのでしょうか?

第1位のオーストラリアを思い浮かべてみると、まず鉄鉱石などの地下資源大国であり、他国への人員派遣にも積極的で、捕鯨禁止などでは他国の牽引役となっています。また、中国がアジアの盟主を自認しているように、オーストラリアはオセアニアの盟主を自認しているところがあります。

では、日本はというと、地下資源はありませんがTOYOTAやSONY、任天堂を生み出してきた人材の宝庫。
自衛隊派遣となると慎重ですが、この度のスマトラ地震への救助隊派遣はかなり迅速でした。途上国への資金的援助に関しては、日本は1991年以降10年間連続でODA援助額世界1位、01年からは米国に次いで2位という「ODA優等生」であり、決して国際貢献でも他国に引けをとっているとは思えません。

・・・日本が自国を誇りに思えないのは、その「源泉」となる情報、「日本国民が、日本国が世界においてどのような位置・ランクにいるのか?」という情報を伝えられていないからではないでしょうか?

スポンサーサイト

「連絡名簿作ろう条例」箕面市検討、インフル混乱が教訓 ・・・プライバシー権と生活防衛の狭間

「連絡名簿作ろう条例」箕面市検討 インフル混乱が教訓
(朝日新聞 7/12付より)
学校や自治会の連絡名簿をつくろう――。
こう呼びかける条例制定をめざし、大阪府箕面市では近く検討会議を設けることになりました。個人情報保護を理由に『連絡名簿』『連絡網』の作成は減っていますが、新型インフルエンザで急に休校が決まったとき連絡が行き届かずに混乱。箕面市では連絡名簿が必要と判断したとのこと。
総務省によると、全国的に例のない試みだといいます。

05年の個人情報保護法施行を機に、「個人情報なら何でも保護しないといけない」との誤解が広がり、名簿をつくらない学校や団体が増加。卒業アルバムは作っても同窓会名簿を載せない、といったところもあります。

箕面市では、08年に教育委員から「名簿がないと親同士が子育てなどで互いに相談しにくい」と指摘があり、対策を検討してきました。
そこに今年5月、市内で新型インフルエンザ感染を確認。大阪府下全公立校の休校が日曜に決まったものの、市立小中19校のうち2校で連絡網なし。担任が家庭に1軒ずつ電話し、月曜までに連絡がつかないケースもありました。

箕面市の条例では、名簿の必要性を強調したうえで、名簿をつくる際に保護者ら当事者から同意を取ることや、努力義務として名簿を外部に漏らさないことを盛り込む考え。名簿に関するトラブルや苦情の相談窓口を市が担うかどうかも検討しており、12月市議会に条例案を提出する予定。

倉田哲郎市長は「地域コミュニティーの強化と緊急対応のために連絡網は必要。『個人情報を守るためになくそう』という議論が再燃するかもしれないので、条例で『安心して名簿をつくってください』と宣言したい」と話します。


個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)とは?
個人情報保護法には、次のようにその目的が定められています。

個人情報保護法・第1条(目的)
この法律は、高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることにかんがみ、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護 に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。


個人情報保護法は、もっぱら個人情報取扱業者(個人情報データベース等を事業の用に供している者)について、個人情報の取扱ルールを定めたもの。
例えば、インターネット通販業者が消費者の購買履歴を記録し、履歴からお得情報などの提供サービスなどを行う場合は、その旨を事前に提示して情報漏洩防止策を講じることを義務化。それ以外の目的外使用、いわゆる“名簿売り”や他企業への記録売却などを禁じ、懲役刑および罰金刑などを設けています。

このように個人情報保護法は、個人情報取扱業者による個人情報の悪用に対するもの。そもそも学校の連絡名簿などはこの法律の対象外であり、作って良いものです。

なお、住基ネットなどで公務員が個人情報を漏洩する可能性はありますが、これは公務員の守秘義務問題。
それぞれ、国家公務員法・第100条「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする」、地方公務員法・第34条「職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする」と定められており、個人情報保護法とは別です。

連絡名簿に値段を付ける業者もいるが・・・
ただし、個人情報保護法を契機に、「自分の個人情報は自分で守らなければならない。いかなる漏洩ルートも許さない」という頑なな消費者姿勢が形成されてきました。個人宅使用のシュレッダーの売れ行きは、なかなか好調であるようです。

こうした消費者姿勢を煽ったのは、マスコミ各社による“名簿買い”現場への潜入取材や、高級マンションでのゴミあさりといった取材報道です。

もちろん、業者の中には、学校で作成した『連絡名簿』や『卒業生名簿』にも値段を付けて買い取るところがあるのも事実です。
実際、スクナビコナは16年ほど前、高校受験のために行った某学習塾入塾説明会で、「卒業生名簿を持参してくれた方に図書券をお渡しします」という現場に居合わせたことがあります。ダイレクトメールのための住所が欲しかったのでしょうが、母と、「これは、やってはいけないことだよね」と話して名簿を渡しませんでした。進路指導に定評のある学習塾であっただけに、なかなかショックな経験だったことを覚えています。

プライバシー権と生活防衛の狭間
しかし、同じ学校へ通う保護者同士に信頼関係があれば、友人の情報を業者に売るという「連絡名簿の売買」は起きないはずです。

その上であれば、学校と保護者で『連絡名簿』を共有することは、子どもの安全を確保するための重要手段です。
新型インフルエンザや、暴風警報発令による急な休校・途中下校、日中に変質者が学校へ侵入する事件が起きたといった緊急事態など、必要とされる場面は多々あります。そういった時は、学校と保護者の間で、情報が過不足なく、対象のもれなくすべて伝達されなければなりません。

そうした必要性を満たすツールを考えれば、ママ友との壁と関係なく、もれなくすべての保護者に伝わる『連絡名簿』はベターでしょう。

――――――――――――――――――――――――――
蛇足
なぜPTA議論ではなく、市条例なのか?
かつて小中学校は、地域コミュニティーの中心でした。明治・大正の頃は、村を挙げて「おらが村の学校」を建てたものです。『二十四の瞳』のような名作ができたのも、そういった背景があればこそ。
しかし、「ウチの子が帰ってこない」といった緊急時に大人を動員できる力は、小中学校よりも顧客情報を保持する学習塾の方がおそらく上でしょう。

箕面市が「条例で『連作名簿』を!」というトップダウンで解決しようとしていること自体が、学校は地域コミュニケーションの中心でなくなっていることを裏付けています。本来であれば「『連絡名簿』の整備問題」は、PTAが発信源となるボトムアップの話であるはずです。

生きるための共働き世帯の増加でPTA活動が勢いを失っており、PTA発信での議論が起きにくいのは分かります。
けれども、中学区単位で統合することで類似・重複する作業を減らす、現役学生の保護者だけでなく卒業生の保護者の方にも協力を仰ぐ、65歳以上で地域コミュニティー形成に意欲のある方をボランティアで迎えるなど、PTAにはいくらでも活性化手段が残されています。

市条例も良いですが、地域コミュニティーの形成を再考する時期なのではないでしょうか?

神戸大法科大学院でネットいじめ、掲示板に実名「自殺に追い込め」 弁護士の使命は人権擁護・正義実現

神戸大法科大学院でネットいじめ、掲示板に実名「自殺に追い込め」
(産経新聞 7/7付より)

神戸大法科大学院(神戸市灘区)の特定の学生の実名を挙げて誹謗中傷がインターネット掲示板「2ちゃんねる」に大量に書き込まれ、同法科大学院が学生の所属するコースの学生らに「発信元を調査し個別に事情を聴く」などと警告を行っていたことが7日、わかった。
同法科大学院は「法曹を志す学生として情けない。書き込んだ学生には懲戒処分も検討している」と憤っている。

書き込みは、同法科大学院法学研究科実務法律専攻の1年次生の特定の学生をターゲットに実名を挙げ、「ストーカー殺人をしたことがある」「自殺に追い込め」などの誹謗中傷が大量に書き込まれていた。被害者の学生から6月29日に相談を受け、同法科大学院側が調査を始めた。

同じコースに所属する学生でなければわからないような授業内容や欠席者なども細かく書かれていたことから、同法科大学院では一部の書き込みを同じコースの学生によるものと判断。今月3日、山本弘法学研究科長名で「『名誉棄損罪』『侮辱罪』および民法上の不法行為に該当するものが多数含まれている。ハラスメント事案として全学委員会による調査が行われる可能性もある」などとして、書き込みを繰り返さぬよう呼びかける警告文を学内の掲示板に張り出した。

同法科大学院では「書き込みは見るに堪えない内容で、大変失望している。人権を尊重しながら紛争解決する法律家を目指す学生が、顔の見えないインターネットで人権侵害を行っていたのは誠に遺憾。個人面談を含め、調査をして処罰も検討したい」としている。

神戸大学法科大学院は、毎年全国トップレベルの司法試験合格者数を誇る名門。

法科大学院で「弁護士の使命と職責」を教えないとならないのか?
弁護士法・第1条(弁護士の使命)
弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
2.弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。

弁護士法・第2条(弁護士の職責の根本基準)
弁護士は、常に、深い教養の保持と高い品性の陶やに努め、法令及び法律事務に精通しなければならない。

・・・と、弁護士法にはその使命と職務が定められています。当然、社会正義に反する罪を犯した疑いのある被告人を刑事訴追する検察官、民事事件と刑事事件の両方についてその良心に従って独立して職権を行使する裁判官も、同じ使命と職務を負っています。

「弁護士の使命と職責」という学習事項は、法科大学院に入る前、大学の法学部時代に習得・体得しておくべき基本的・根本的なもの。

それが習得できないなら、法科大学院から法曹界へという道は不向きです。仮に司法試験に通ってしまったとしても、すぐに懲戒事件を起こすことになるでしょう。法科大学院で費やす時間は損失でしかありません。「魔が差した」という言い訳の余地もあるでしょうが、それを許さない法令遵守の精神は、法曹界が尊重されるための源泉です。

しかも神戸大学法科大学院は、国から『21世紀COEプログラム』の研究拠点に指定され国から補助金を得ている学校です。「『2ちゃんねる』でネットいじめ」などという学生に、その恩恵を享受する価値はありません。
神戸大学法科大学院には、犯人を速やかに退学処分とすることを望みます。

『Em-Net』は頑張ったと思いますが、政治家は頑張りました? 内閣支持率・9ポイント回復

北ミサイル発射 『Em-Net(エムネット)』の初陣は及第点
(産経新聞 4/6付より)
北朝鮮が『テポドン2号』改良型とみられる長距離弾道ミサイルを発射した5日、ミサイルが上空を通過した東北地方をはじめ、列島に緊張が走りました。
発射情報は、初めて運用された緊急情報ネットワークシステム『Em-Net』で政府から各自治体へ伝達。前日・4日は「誤探知」に振り回されたものの、この日は約20分にわたってスムーズに伝えられました。

■午前11時32分ごろ受信
≪さきほど飛翔体が発射された模様です。テレビ、ラジオ等の情報に注意してください≫

青森県鰺ケ沢町は、すぐに発射情報を防災無線で読み上げ、町民に広報しました。
前日はEm-Netで速報を受け取った後、発射時間の確認に手間取り、大幅に放送が遅延。しかし、「きょうはまず伝えることが大事と判断しました」と、同町は素早い対応に胸を張りました。

■同35分ごろ受信
≪(ミサイルの1段目が)落下すると予測される時刻、11時37分頃 秋田の西、日本海≫

日本海に面した秋田県八峰町は、Em-Netからの知らせを受けてすぐ、職員が放送設備のあるプレハブ小屋へ走って放送。
前日は、「発射」という誤情報を無線で2回流し、町民からは少なくとも6件の苦情が入りました。担当者は「また誤報ではないのかとの思いが頭をよぎった」と苦笑しましたが、この日、クレームはありませんでした。

■同41分ごろ受信
≪東北地方から太平洋へ通過したと推定される。なお、破壊措置の実施は無し≫

通過の報に、岩手県滝沢村役場では数人が小さくガッツポーズ。第1報の段階ではテレビの速報がEm-Netの受信より早く、一瞬対応に迷う場面もあったものの、「ある程度、事態を予想できたので、スムーズにいった」(同村幹部)

上空をミサイルが通過した同県八幡平市の担当者は「情報を即座に流す。それしかないわけですが疲れました」と、Em-Netにかじりついた2日間を振り返りました。

■同52分ごろ受信
≪11時48分、日本の東、2100kmの太平洋上で追尾を終了≫

「落下物などの被害もなく、ほっとしている」(寺田典城秋田県知事)など一斉に安心感が広がりました。秋田県男鹿市の担当者は「無事終わってよかった。みんなそうなんじゃないですか」と胸をなで下ろします。

機能面では大きなトラブルはなかったEm-Netだが、真の緊急事態で活用できるかが今後の課題。ある町の担当者は「いきなりEm-Netが鳴り始めたら、対応できるか自信がない」と漏らします。


Em-Net(緊急情報ネットワーク)とは?
緊急情報の伝達システムとして、通信衛星を使用したJ-ALERT(全国瞬時警報システム)の整備が進められていますが、地方自治体における導入率はわずか1割。

そこで、必要な機材が一般的なパソコンのみで、導入が比較的容易な『Em-Net』が普及しつつあります。同システムは、行政用専用回線である総合行政ネットワーク(LGWAN)を利用し、首相官邸と地方自治体間で緊急情報を双方向に通信できるしくみです。

パソコンの電子メールとは異なり、メッセージを強制的に相手側端末へ送信し、配信先では強制的にメッセージが着信すると同時にアラームが鳴る事で注意喚起を促すます。
送信側では一斉同報通信のほか、パソコン画面上で地域を指定してメッセージを送信する事が可能。また、配信先の端末の起動状態をモニターする事で、事前に配信可能な端末か否かを確認する事もできるようになっています。

自治体レベルでは、『Em-Net』が機能しなかったところも
例えば、専用端末が必要なJ-ALERTからパソコン端末へ変更したのにも関わらず、『Em-Net』がまだ導入されていない市町村もあります。新聞の電子版に載ったものだけで、香川県で7市町、福井県で5市町が、Em-Netを導入できていません。

また、大分県宇佐市では担当職員の引き継ぎ不足でEm-Netを開くためのパスワードが分からず、ファックスで送られてくる情報で対応。長崎県佐世保市では、Em-Netが不具合を起こしており、ファックスによる情報収集に追われました。

これらの事象から読み取られるのは、「電子ネットワークシステム『Em-Net』は頑張ったが、政治家は頑張っていなかった」ということです。

『Em-Net』は頑張ったと思いますが、政治家は頑張りました?
導入率・100%を実現するのは、そのための予算をつけて、意図したとおりに使われたか決算・行政監視を行う国会議員、地方議会議員の仕事です。特に、安全保障は国家が主導すべき政策分野であるため、国会議員の責任は大です。

宇佐市で今回判明したパスワード紛失は、担当者の責任が大きいものです。しかし、同システムに使う機器を入れるだけで、システムを使った訓練、「月1回は動作確認をする」などといった日常業務への組み込みをしてこなかったのは、やはり政治家の責任です。
地方自治体の首長は政治家。使わなくて済むならその方が良いシステムであっても、最悪の事態を想定し、使わざるを得ない時には十全に使えるよう確認することは職務です。

さらに、「ミサイル発射と聞いて、それを聞いた私たちはどうすればいいの?」という有権者の疑問に答えられる体制は、まだ整えられていません。
野党の猛反発を受けながら『国民保護法』を成立させたのが2004年であったことを考えれば、スイスやスウェーデン、フィンランドのように、全国民のための核シェルターが完成していてもおかしくありません。防衛費の使い道は、何も自衛隊の装備強化に限られないはずです。

飛来するミサイルの迎撃は華やかです。大陸間弾道弾をも撃ち落とし、核ミサイルを「絶対的兵器の座」から引きずり落とす戦略的効果は評価に値します。しかし、人命の守護を考えると、仮想敵国による上陸作戦時に非戦闘員を避難させられる核シェルターの方が、汎用性は高く効率的です。

今後の課題は「真の有事での活用」
日本自治体危機管理学会の中邨章会長(明治大学教授)は、今回の北朝鮮のミサイル対応について、「今回は北朝鮮の予告があり、対応がとりやすかったが、いきなりの敵機襲来などが真の有事だろう。そのとき情報が素早く流れ、市町村が迅速に対応できるかは未知数。『Em-Net』を使う訓練を行うなど、常に危機管理を意識しなくてはならない」と話しています。

スクナビコナが金正日総書記の立場にいれば、今度は、偵察衛星から見える地上の発射台からではなく、今回のミサイルを地下施設から撃てるようにする設備投資を考えます。燃料の注入作業を隠し、いつ撃つか分からないようになれば「真の有事」の出来あがりです。

外交上は安保理決議が重要となります。けれども、『Em-Net』をフル活用するマニュアルの精査、より確かな安全保障体制の整備といった「国内体制の見直し」も同時進行させなければ、日本はいつまで経ってもチョロい国です。
――――――――――――――――――――――――――
内閣支持率、26.3%に回復(TBS News iより)
麻生内閣の支持率が9ポイント近くアップし、20%台後半まで回復したことが、JNNの世論調査で分かりました。調査はこの土日に実施。

麻生内閣の支持率は先月、政権発足以来、最低を記録していましたが、今月は「支持できる」と答えた人が8.6ポイント増えて26.3%と、20%台後半まで回復。一方、「支持できない」は9ポイント近く減って72.8%でした。

弛緩しきったニッポンの臨戦態勢 北朝鮮ミサイルから本気で国民を守ろうとした人は何人いたか?

弛緩しきったニッポンの「臨戦態勢」 各局対応バラバラ
まず断わっておきたいのが、今回の記事は、誤報に振り回された責任の追及を目的としていません。
スクナビコナが問題視しているのは、「ミサイルが落ちてくるかもしれない」という緊急事態について、扱い方をすべて報道機関の自由に任せきったその「弛緩した臨戦態勢」です。

ここで思い出してほしいのが、今日の昼間、各局の北朝鮮ミサイル報道です。

NHKは、予想されていた「午前11時以降、1時間内で発射」に備え、特別ニュース枠を設けて報道。同局では、ミサイル発射時には、米国偵察衛星で探知→在日米軍基地→日本国防衛省→首相官邸危機管理センター→全地方自治体・報道機関へと伝達される仕組みについても、繰り返し説明をしていました。

一方、民放では、フジテレビが特番を編成したものの、他は特に大きな動きをしていません。

標準化された緊急事態報道の例―津波情報―
下の画面は2006年11月、千島列島で地震があったときのテレビ朝日の津波情報対応。

掲載元ブログには、さらに同じ津波情報を各局がどのように扱ったかまとめてありました。

NHK・・・・・・・当然、全面的に津波情報。総合・教育とも同じ内容。
TBS、テレビ朝日・・・通常放送画面が一回り小さく、端に地図情報・文字情報を表示。CM中も表示。
フジテレビ、テレビ東京・・・地図情報を表示。CM中も表示。
日本テレビ・・・番組放送中は警報・注意報の範囲の地図情報を表示。CM中、番組のスポンサー表示中は何もなし。

簡単にできることをしない 世間ではそれを「手抜き」という
地震大国であり、海に囲まれた島国・日本において、津波情報への対応が各局で標準化されているのは当然です。

地震・津波に比べれば、「隣国でのミサイル発射」という事態はあまりに特殊。報道各局の対応が分かれるのは仕方がありません。特番を編成するにしても、局によって力量は異なりますから、組みたくても組めないということもあるでしょう。

しかし、文字情報であれば話は別。北朝鮮のミサイル発射は3月12日に「人工衛星打ち上げ」として予告されたものであり、「【津波】情報」を、「【北朝鮮ミサイル】情報」ないし「【北朝鮮飛翔体】情報」と書き替えて報じるぐらいの対応はできたはずです。

結局、どの報道機関も基本方針不在ではないのか?
「午前11時以降、1時間内で発射」という予想も、「効果的演出に長けている金正日総書記なら、『人工衛星打ち上げに成功』というニュースを夕方に流したいはず」「朝鮮中央通信は4日、人工衛星の打ち上げ準備が終わり、まもなく打ち上げが行われると報じた」といった情報を総合したもの。それなりに確度の高いものだと言えます。

けれども、所詮は金総書記の胸先三寸の話。午後1時を過ぎた途端、一斉に「正常化」した日本の報道を見た総書記は、「やっぱり、この国はチョロい」と確信したことでしょう。

せめて、NHKだけでも文字情報を流し続けていれば、「日本は容易に警戒を解かない国」と思わせることができた局面です。

北朝鮮は、この1カ月で着々と外交カードを増やした
北朝鮮のミサイルについて、昨日までは、一部「危機感を煽りすぎ」との指摘が出るほど多くの枠が取られてきました。

しかし、スクナビコナは、「日本を射程とするミサイル『ノドン』をすでに320基配備し、さらにその『ノドン』に搭載できるよう核爆弾の小型化にも成功したと言われる北朝鮮の『新型ミサイル実験』」の扱いとしては、不足に過ぎると感じています。
なぜなら、北朝鮮にとって新型ミサイルは強力な『外交カード』。北朝鮮の今後の出方について分析・議論を深め、その結論を共有するところにまで至っていないからです。

北朝鮮にとって、ミサイルは外貨獲得の手段であり、対米交渉で優位に立つ材料です。またこの間に、北朝鮮が2人の米国女性記者を拘束したという事件もありました。この1カ月の間に、北朝鮮は着々と外交カードを増やしているのです。

一方、横田めぐみさんや田口八重子さんたちの救出をめざす日本にとっては、拉致被害者救出戦略の見直しも不可欠。朝鮮半島の非核化、通常兵器の使用制限も含めて、論点はたくさんあります。

「北朝鮮からミサイルが発射されました」 で?それを聞いた国民はどうするの?
さらに別の角度から見れば、「日本のミサイル攻撃・核攻撃に対する脆弱性」も浮き彫りになっています。

例えば、スイスやスウェーデン、フィンランドでは全国民のための核シェルターがあります。またイスラエル、中国、クロアチアなどでも全ての建物の地下に核シェルターを造ることを義務化しています。
こうした国々では、他国から「ミサイルが飛んできます」「爆撃機の飛来が確認されました」と聞けば、決まった避難場所へ行けばよい訳です。日時を決めれば、ミサイル攻撃を想定した避難訓練もでます。

ところが、いまの日本では、ミサイルが飛んでくると言われても、「で? それを聞いた私たちはどうすればいいの?」というのが実情。

この脆弱性を克服する議論は、核シェルターの話はできても建設に至る時間的余裕がなかったとはいえ、とうとうどのマスコミも真剣に取り上げずに4月4日を迎えました。

追加経済対策に、「花粉の少ない杉の植林」が挙がるぐらいなら、「全国民を収容できる核シェルターの整備」が挙げる記者が一人ぐらいいても良さそうなものです。
日本は、北朝鮮以外にも、軍備増強を止めないロシア、中国と近接している国。核シェルターは、対北朝鮮戦略以外にも使える有用なものだと考えられます。

――――――――――――――――――――――――――
日本政府 「発射」誤探知・・・5分後に発表を訂正
(4月4日13時47分配信 毎日新聞)
北朝鮮が「人工衛星」として長距離弾道ミサイルの発射を準備している問題で、政府は4日午後0時16分、「北朝鮮から飛翔体が発射された模様だ」と発表した。

しかし、5分後の同21分、「さきほどの情報は誤りで、飛翔体の発射は確認されていない」と発表を訂正。同24分、「誤探知」と発表した。

官邸連絡室は同57分、「今回の誤報は、何らかの理由で、飛翔体に関する情報を誤探知したことが原因であると推測されるが、詳細は現在確認中」とのコメントを出した。

防衛省の中村吉利広報課長は「飯岡(千葉県旭市)のFPS5レーダーが日本海で何らかの航跡を探知した。それが発射情報として(首相官邸に)伝達された」と説明。

ミサイルの発射情報は、米国の早期警戒衛星からまず防衛省に連絡が入り、それが首相官邸危機管理センターに送られることになっている。同センターは発射から5~10分後に、緊急情報ネットワークシステム「エムネット」でテレビ、ラジオなどの報道機関と自治体に通報する体制をとっており、誤情報も各自治体に流れた。

火葬場建設反対の皆様へ「貴方の死体は、ケガレなのですか?」 高岡斎場問題に見る死生観

反対派住民が斎場封鎖、ガラス戸破損容疑で逮捕者も・・・高岡
(読売新聞 4/1付)
1日から使用を始めた富山県高岡市グリーンパークの同市営「高岡斎場 」で、斎場の建設に反対してきた一部の地元住民が同日朝から、使用を阻止するとして車で斎場入り口を封鎖した。

反対住民の1人が斎場玄関のガラス戸3枚を破損させたとして、高岡署に器物損壊容疑で現行犯逮捕された。

オレンジ色のジャンパーなどを着た住民約30人は同日午前7時半頃、高岡斎場入り口に集まり、斎場構内への立ち入りを阻止しようとする市職員と押し問答になった。同8時過ぎにはガラス戸が破損されたことをきっかけに、住民たちが構内に入った。さらに住民らは車5台で斎場入り口の道路を封鎖。午前10時半頃、警察官10人以上が来たため、住民側は車両での封鎖を解除したが、道路上に座り込みを始めた。

住民の1人は「高岡市は既成事実を積み重ねて斎場の建設を進めてきた。(建設賛成派と反対派の)住民融和はまやかしだった」と主張している。

高岡斎場は、高岡市と旧福岡町(現在は高岡市と合併))が1972年から建設を計画。建設地を替え、市が98年に同市戸出西部金屋で建設する意向を示してから地元住民が賛成、反対に分かれ、自治会も分裂。市長が反対派住民と話し合いをするなどして、建設への理解を求めて来たが、大きなしこりを残したままだった。


※高岡斎場・・・総事業費48億5000万円。07年8月着工、08年3月落成。
敷地面積/約32,000平方メートル
延床面積/約7,300平方メートル(2階建て)
主な設備/火葬炉・10基、告別室・4室、収骨室・3室、待合室・8室、式場・2区画、喫茶コーナー、駐車場約200台

ほとんどの日本人が、「死出の旅」でお世話になる火葬場
近年は「近隣住民への配慮」のもと、火葬場についても「斎場」と呼んだり、外観も公民館のようなものになっています。しかしそれでも、「斎場を建てる」となると周辺住民の強い抵抗運動に会うのが実情。

↑高岡市の高岡斎場

↑地元・姫路の名古山斎場

スクナビコナのブログでも、約1年前に「火葬場が足りない?! 日本船舶振興会が『船上火葬』による都市部のカバーを提案」という記事を書いています。ちなみに、日本船舶振興会は、競艇の収益金で公益・福祉事業などをしている財団法人。

日本船舶振興会による提案は、「地上に火葬場を建てると反対運動に会って困るので、いっそのこと海上メガフロートの上に建てませんか?」というもの。メガフロートは海上飛行場の一つの形としても研究されてきているもので、火葬場をメガフロートの上に建てることは、法律的にも技術的にも可能です。

しかし、死出の旅の出発を地上から追い出された海上でやらなければならないというのは、侘しい死生観をさらけ出す所業に思われます。ただ、この様な突飛な提案が出るほど、日本における死出の旅に出る場所・火葬場の扱いは酷い状態です。

『おくりびと』でも描かれた「死=ケガレ(穢れ)」という死生観
米国アカデミー賞・外国語映画賞を獲得し、一躍脚光を浴びた映画『おくりびと』。死者を尊重した葬儀を行う「納棺師」という職業にも注目が集まり、納棺師への就職希望も多くなったそうです。

しかし、この映画では日本人の根深い死生観も描かれています。
それは、主人公・小林大悟が、実は納棺師をやっているということを妻・美香が初めて知った場面。美香は、「さわらないで!けがらわしい!」と取り乱し、家を出てしまいます。さらに昔からの友人であった山下からも、「もっとましな仕事さ就け」と言われ距離を置かれるようになります。

火葬場建設反対の皆様へ「貴方の死体は、ケガレなのですか?」
日本人に、「死=穢れ」という死生観が根付いているのは確かです。
こうした死生観に沿う日本の『神道』では、死者たちが暮らす「黄泉の世界」を説き、死を穢れとして扱います。イザナギとイザナミの訣別の話はその典型です。

けれども、お葬式に『仏教』の読経を上げるのが日本人。なぜ、心の底から信仰しているわけでもない神道の死生観を振りかざすのでしょうか?

火葬場建設反対というニュースを耳にするたびに、反対派住民の方々に聞きたくなります。
「貴方の死体は、ケガレなのですか?」

ちなみに『仏教』では、死とともに魂は次の輪廻に移って死体はただの抜け殻として火葬され、ガンジス川流域では「聖なるガンジス川」に流されます。また、『ユダヤ教』や『キリスト教』、『イスラム教』では、死体は「最後の審判」の日に再び故人の魂の器となると考えられるため土葬します。

もちろん、死に至るまでの病や傷にともなう苦痛を嫌い、「死ぬのは嫌だ」という考え方は多くの国で共通します。が、「死そのもの」を穢れたものとするのは、あくまで日本で醸成された独特のものです。

――――――――――――――――――――――――――
関連記事
◆『高岡斎場』あす供用開始 佐藤前市長に聞く(中日新聞 3/31付)
◆火葬場が足りない?! 日本船舶振興会が『船上火葬』による都市部のカバーを提案

『高岡斎場』あす供用開始 佐藤前市長に聞く(中日新聞 3/31付)

『高岡斎場』あす供用開始 佐藤前市長に聞く(中日新聞 3/31付)
高岡市戸出西部金屋に完成した総合斎場「高岡斎場」が四月一日に供用を始める。
構想から四十年余。建設予定地の変更や住民の反対運動といった曲折を経た。市政の最重要課題として橘慶一郎市長に引き継ぐまで十六年間、この問題に向き合った佐藤孝志前市長(70)を東京・杉並区の自宅に訪ね、思いを聞いた。(加藤祥子)

―あす供用。今の気持ちは。

前市長 ほっとしている。市長在任中は斎場のことが一時も頭から離れなかった。土地は取得できたが、建設には至らなかった。
旧高岡市・福岡町総合斎場組合の事務局職員は毎日現地へ足を運び、私の退任後も橘市長はじめ担当職員が苦労された。関係者に「ご苦労さまでした」と言いたい。地元の住民にも感謝している。

―十六年を振り返ると。

前市長 私はそう思わないが、一般的に斎場は迷惑な施設。
私の就任前までは、斎場を受け入れてくれそうな自治会へ話を持っていき、反対意見が出れば、すぐ別の所に変えるということを繰り返していた。そんなことでは駄目だ。水面下で関係者に働き掛け、うまくいけばそこでお願いをしようと、気持ちを決めた。その最初が国吉地区の岩坪だった。

―岩坪では建設に至らなかった。

前市長 賛成してもらえると見込んでいた地権者から土地を取得できなかった。七、八年たってもうまくいかず、時間ばかりがたった。最終的には“虫食い”状態の土地になり、断腸の思いで別の候補地を絞った。
建設地選定の主な基準は、広さをはじめ、「集落から離れている」「地面がしっかりしている」「地元協力が見込める」など。戸出西部金屋は農業用水の整備や高岡法科大建設など、公共事業に協力的だった。地元協力を得られると判断し内々に働きかけた。いきなり自治会に正式に話を持っていけば「とんでもない」と言われるから。

―しかし慎重派住民の反対に遭った。

前市長 建設の話をした後、地元の代表者が「付帯条件付きで採決したら賛成だった」と出向いて来た。受け入れを前提に前向きに臨むということだと市は受け取ったが、慎重派が運動を始めた。
地元で懇談会をしたが、私が会場に入るとすぐ「佐藤市長反対」「帰れ」と追い払われた。でも誠心誠意伝えればわかってもらえると三、四時間ずっと正座。必要があれば土下座もした。市の説明が悪かったとか、平和だった地域を結果的に二分してしまい申し訳ないと。生活環境を良くするように斎場建設前から道路改修などもした。

―地元が割れる結果になっても建設を断念しなかったのは。

前市長 土地を売るなど協力してくれる人の期待を裏切ってはいけないと、白紙には戻せなかった。それと、あまりに老朽化していて市民に申し訳ないという思いがあった。
個人的に死は汚れではないと思っている。一生懸命生きてきて結果として亡くなるのだから死は尊い。斎場は自治体や市民にとって必要不可欠。だから建設させてほしいと、伝えてきた。

―慎重派住民は新斎場前に横断幕を掲げ、一日には供用阻止行動に出るという。

前市長 市民待望の施設がようやくできた。これまでの立場もあると思うが、供用開始に温かい配慮をしてもらいたい。いろんな人の心証を害してここまできた。皆さんへの感謝の気持ちを忘れない。慎重派に対してもお礼申し上げたい。

地権者一個人の要求で県知事が辞任 静岡県知事の辞職は「民主主義を殺す一大事」では?

静岡県知事が辞職表明 空港立ち木問題で引責(時事通信より)
静岡県の石川嘉延知事は、25日に記者会見。
静岡空港(同県島田市、牧之原市)西側の私有地に、『航空法』による高さ制限を超える立ち木が残っていたため滑走路を短縮。さらに静岡空港の開港が延期となった問題の責任を取り、任期途中で辞職する意向を表明しました。

石川知事は同日午後に開いた会見で、「空港をきちんと完成させることがわたしの使命と考えた。地権者からの(辞職などの)条件を全面的に受け入れる」と述べました。

問題の私有地地権者・大井寿生氏(49)は取材に対し、「(会見の)内容を確認しないと正式なコメントはできないが、責任を明確にした上で、辞職するならば(立ち木の)除去には応じる」と話しています。 

石川嘉延氏は、1964年自治省(現総務省)入省。静岡県総務部長、自治省公務員部長などを経て93年知事に初当選し現在4期目。7月末に任期満了を迎えるところでした。

静岡空港問題の経緯
静岡空港の滑走路 は、本来、2500メートルとして設計。しかし、県の土地収用作業のミスにより、空港西側私有地に残された『航空法』の制限を超える高さの立ち木や土地が障害となり、暫定的に2200メートルに短縮して運用することを余儀なくされました。
さらに滑走路の短縮工事のため、当初3月と予定していた開港は6月に延期。

当初の設計通り、2500メートル滑走路での完全運用を行うには、地権者から立ち木の除去について同意を得る必要があります。しかし、県と地権者の交渉は難航。地権者は、障害となっている立ち木を除去する条件として、知事の辞職を求めていました。

石川知事は、1月末の時点で、一連の問題の責任を取るとして自身の給与カットを表明。また、空港の完全運用を自らの政治責任と位置付け、地権者から除去の同意を得られない場合、民事訴訟を提起して強制除去を目指すとしていました。
ですが、訴訟を起こしても判決確定までには少なくとも数年掛かる上、県議会与党の自民党からも知事に対する反発が高まっていました。

※飛行機の滑走距離の目安
▽本格的なプロペラ機の離陸では1000m
▽ジェット機の発着では最低1500m
▽ワイドボディ機(旅客機で内部通路が2本あるもの)の離陸で最低2000m
▽ボーイング747(大型旅客機)の離陸で最低2500m
▽長距離便(飛行距離が1万kmを超)のボーイング747では3000m以上

静岡空港の存在価値、機能の程度など問題はありますが・・・
東海道新幹線、東名高速道路が通っていて、かつ隣の愛知県には中部国際空港と小牧空港がある静岡県において、
「そもそも、静岡空港は必要なのか?」
「つくるとしても、離発着する飛行機は近中距離のジェット機までか? それとも、大型旅客機の離発着まで想定するのか?」
「土地収用時の測量ミスをした職員の責任はどうなのか?」
「『地方空港見直し論』がある中で強行すべきだったのか?」
など、多くの論点がある問題ではあります。

しかし、静岡県知事とは、一空港施設の経営だけを見れば好良い「静岡空港の社長」ではなく、静岡県行政のすべてを取り仕切るべく選ばれた「静岡県の首長」です。
静岡県知事選挙で正式に選ばれた県知事が、たった一人の地権者の要求に屈して辞職するという事態は、「民主主義を殺す一大事」です。

静岡県知事に「リコール」するなら、56万6666人の署名が必要
通常、有権者が地方自治体の首長(都道府県知事や市町村長)を辞めさせるには、有権者の署名を集めて選挙管理委員会に申し立てる「リコール」を行うことになります。

『地方自治法』が定めるリコールに必要な署名数は、当該地域の有権者数が40万人までならその総数の1/3以上。40万人を超える場合は、40万人の1/3と40万人を超える分の1/6の合計以上となっています。それだけ、選挙で選ばれたことを覆すハードルは高いわけです。

ちなみに有権者数が約300万人の静岡県だと、56万6666人以上の署名が必要になります。

「どっちもどっち」ではあるけれど・・・
地権者が、自分の土地に生えている立ち木の処分について、自分の権利を主張するのは当然の行為です。公共の利益になる物をつくるからと言っても、国家政府や地方自治体が、一方的に処分できるものではありません。

このように一個人の権利と、国や自治体の方針はしばしば衝突するため、日本には、『土地収用法』など、個人の所有物を公共事業に用いる際の手続きを定めた法律があり、またその法律からもれる問題であっても協議の場を設けることはいくらでもできます。

地権者との利害調整をやり切ることができなかった知事・県にも、その無能という問題はあります。また、高が「立ち木の伐採」程度の話で県知事の首を求める地権者にも、図に乗り過ぎという問題はあります。

石川知事にも大井氏にも、「民主主義の根幹」を揺るがす判断はできない
しかしだからと言って、有権者300万人による選挙で選ばれた知事を、一個人の要求に沿って辞めさせるのを許してはなりません。

静岡県と大井氏の間における主張の衝突は、あくまで「自治体と個人の間」で施し得る範囲で決着を図るべき話であって、「民主主義という根幹」を動揺させてよい話ではありません。

石川県知事があまり評判の良い人物でないためか、静岡県という一自治体の話に過ぎないと思っているためか、マスコミ各社の扱いは随分と小さいものでした。まがりになりにも「正義」を標榜するマスコミが、民主主義を完全否定するこの事態に、何故ここまで鈍感なのでしょうか?

アクセスカウンター
プロフィール

鮎滝 渉

Author:鮎滝 渉
千秋真一に23%似ているらしいブロガーです。
実家である愛知県に戻ってきました。
ほぼ日刊で更新中。日々の巡回サイトに加えてやってください。
-------------------------
ブロガー名を、「鮎滝 渉」へ改めました。
私が自分に付けた最初のペンネーム。そして、「一角の者になるまでは使うまい」と思ってた名でもあります。

大して公知のペンネームというわけでもありません。が、1回目の中小企業診断士試験の失敗以降、あれこれと思い悩む中、「“輝かしい名としようする執着”はかえって醜い。そろそろ、この名を名乗る覚悟をしよう」と決意。鮎滝の名を使うことにしました。

ちなみに、旧ブロガー名は「スクナビコナ」。
日本神話に出てくる知恵の神様の名前です。恐れ多い名前ですが、ブログをする気構えとして、使っておりました。

スポンサー広告
↓あなたもブログ始めるなら↓ 無料blog

↓アフィリエイト始めるなら↓ アフィリエイト・SEO対策

↓英会話を始めるなら↓ 英会話スクールWILL Square

↓アクセスアップなら↓
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブログランキング参加中
応援してやってくださいm( _ _ )m
↓ワンクリックお願いします↓


ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村 ニュースブログへ

にほんブログ村 本ブログへ

にほんブログ村 漫画ブログへ

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ

本を買う
↓楽天ブックスを使う↓

---------------------------
↓アマゾンで商品検索↓

---------------------------
↓ベストセラー本のご紹介↓
カテゴリー
最近の記事
ブログ内検索
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
RSSフィード
リンク
このブログをリンクに追加する
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。