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米国の「バッテリー交換式電気自動車」が日本へ参入 「電池=充電」ではなく「電池=交換」という発想

バッテリー交換式電気自動車はEV本格普及の決め手になるか
(nikkei TRENDYnet 8/28付より)

電気自動車(EV)には「航続距離の短さ」「充電時間の長さ」「高価なバッテリー」という弱点があります。しかし、これらの弱点を解消して本格普及させる提案が、バッテリー交換式電気自動車とバッテリー交換ステーションの組み合わせです。

↑米国のベタープレイス社が提案するバッテリー交換ステーション。バッテリーは対応電気自動車の底面に取り付ける構造で、自動制御により、わずか約1分30秒で取り外しと充電済みバッテリーの取り付けを完了する。写真下奥に見えるのがバッテリーを積んだ台車。

2010年から、いよいよ国産自動車メーカーによる電気自動車の一般向け販売が始まります。
三菱自動車は10年4月から『i-MiEV(アイ・ミーブ)』の個人向け販売を開始予定で、09年7月31日から購入希望受付を開始。日産自動車も、09年8月2日に新型電気自動車『リーフ』を発表しており、10年度後半に日本と北米、欧州で発売する予定です。

「電池=充電」ではなく、「電池=交換」という発想
電気自動車には、通常のガソリン車やハイブリッド車に比べるとさまざまな弱点があります。中でも不利なのが、「航続距離の短さ」「充電時間の長さ」「高価なバッテリー」の3つ。

これらの弱点を解消し、電気自動車の便利性を高めて普及を進めるための一つの答えが、米国のベンチャー企業ベタープレイス社が提案する、バッテリー交換式電気自動車とバッテリー交換ステーションを組み合わせた手法です。

ベタープレイス社が提案するのは、次のような仕組み。
まずベタープライス社が担当するのはバッテリー交換ステーション運営などのインフラ提供で、これに対応する電気自動車は提携自動車メーカーが生産。ユーザーは対応する電気自動車を購入して、設備や交換バッテリーの利用に必要な固定費と、消費電力に応じた従量料金をベタープレイス社に支払うかたちを採ります。ちょうど携帯電話の料金システムに似た仕組みを想定したものです。

日本法人のベタープレイス・ジャパン社では、バッテリー交換ステーションと日産『デュアリス』を改造した対応電気自動車を使って、09年4~6月に横浜市で実証実験を進めてきました。
約1分30秒でバッテリーを交換できることや、2000回の交換でもトラブルが出ないことを実証しました。さらに10年1月からはタクシー会社の日本交通と共同で、六本木ヒルズを拠点に、3台のバッテリー交換式タクシーを使った運用実証実験をする予定です。

バッテリー交換式電気自動車が優れている点は?
電気自動車の航続距離は、三菱『i-MiEV』の場合は10-15モード計測値が160kmで、市街地で一般的な使い方をした場合の実質的な航続距離は、条件にもよりますが100km程度。日産『リーフ』の公表値も160kmで、同じ程度と予想されます。

一方、ベタープレイス社が使用するバッテリーも現在のところ航続距離100~150km程度で、この点については従来の電気自動車とほぼ同等。通常のガソリン車が1回の給油で200~300km程度は十分走れるのに比べると、移動の自由度は同じようにかなり制限されます。

ではバッテリー交換式電気自動車は、バッテリーを固定式とする充電型電気自動車と比べて具体的にどんな利点があるのでしょうか?

特徴1:充電時間の圧倒的な短縮化
利点の一つは、充電時間の圧倒的な短縮化。

『i-MiEV』の場合、200Vの家庭用電源でフル充電に約7時間、100Vの場合は約17時間かかります。専用の急速充電装置を使えば約30分で80%充電できますが、この場合は専用機器を設置した充電ステーションに行く必要があります。日産『リーフ』も家庭用200Vでフル充電まで約8時間、急速充電装置で約30分で80%充電と同じくらいのスペックです。

一方、ベタープレイス社の方式では、フル充電のバッテリーに約1分30秒で交換できます。通常の充電型電気自動車の急速充電・30分に比べて圧倒的に早く、ガソリンスタンドでガソリンを満タンにするよりも早いほどです。

バッテリー交換ステーションの設置が進み、都市部だけでなく高速道路のサービスエリアなどでも利用できるようになれば、ガソリン車との実質的な使い勝手の差はかなり縮まるはずです。なおバッテリー交換式電気自動車は家庭用電源でも充電でき仕様で、また、急速充電器による充電にも対応しているため、通常の電気自動車向けの充電ステーションも利用できます。

特徴2:高価なバッテリーをレンタルとして費用節減
第2の特長は、高価なバッテリーの費用を節減できる点にあります。

『i-MiEV』の車両本体価格は459万9000円ですが、その内訳はバッテリー本体だけで200万円くらいすると言われています。電気自動車は政府から上限・139万円の補助金を受けられるため、実際に『i-MiEV』を購入する際のユーザー負担は約320万円。それでも、ハイブリッド車のトヨタ『プリウス』の最安グレード205万円と比べると、かなりの高額です。

一方、ベタープレイス社のビジネスモデルでは、ユーザーはバッテリーを購入せずにレンタルする形式。対応電気自動車の購入初期費用が抑えられるだけでなく、もしバッテリーにトラブルが起きた場合でも高価な交換費用を払わずに済みます。

またバッテリーの技術は日進月歩で進化していますが、通常の電気自動車では、購入時に付いてきたバッテリーを使い続けるためその恩恵は受けられません。しかし、バッテリー交換式なら寿命が尽きたものを最新のバッテリーと入れ替えていくため、充電容量増や軽量化が進めば航続距離が伸びるし、低価格化されれば利用料金にも反映される見込みがあります。

そのほかにも交換ステーションでバッテリー充電や管理を行うため、充電にかかる費用が安くなる夜間に充電するといったユーザー側の手間が省けます。自然放電による劣化の可能性が少ないといったメリットも考えられます。

タクシーから普及を進めるベタープライス社の戦略
ベタープレイス・ジャパンの藤井清孝社長は、「東京で走っているタクシーは約6万台と北京に次ぐ世界第2位で、ロンドン、パリ、ニューヨークを合わせた規模より大きい。そして日本国内のタクシー台数は乗用車全体の約2%だが、走行距離では約20%を占め、全CO2排出量の約3%に相当する。だからタクシーのEV化は、多大な環境インパクトをもたらす」といいます。

都内のタクシーの1日当たりの走行距離は約300kmですが、運転エリアはほぼ一定のため、バッテリー交換ステーションを100カ所設置すればカバーが可能。現在はLPG(液化石油ガス)を燃料としているタクシーが多いため、LPGステーションが都内各所に設置されています。これをバッテリー交換ステーションに代替していけば、用地取得などの初期投資を抑えられると見ています。

具体的なコスト計算では、現状のLPGタクシーの年間・1台当たりのエネルギーコストは93万円。
ベタープレイス・ジャパン社は、バッテリー交換式タクシーの年間エネルギーコストを、電気代が15万円、必要なバッテリー個数と寿命から算出したバッテリーコストが52万円、交換ステーションの減価償却費が6万円で計・73万円と試算。電気自動車化がコスト削減になるとしています。

六本木ヒルズでの実証実験について藤井社長は、「市民が電気自動車の良さを、皮膚感覚で実際に体験できること」を挙げています。ハイブリッド車のプリウスに、タクシーで初めて乗ったという人も多いはず。エンジン音がしない、変速ショックがない、低速トルクが強くて発進加速が良好という電気自動車ならではの特性を体感してもらうことが、電気自動車の普及につながるかもしれません。

・・・考えることは一緒か
三菱の『i-MiEV』には鮎滝も日本の技術力を感じましたが、同時に「何で、充電にこだわるのか?」「電池なのだから、電池パックの交換で良いのではないか?」との疑問も抱いていました。鮎滝の小学生時代はちょうど『ミニ四駆』が流行った頃で、ミニ四駆のように簡単にはいかないまでも、仕様を統一すれば電池交換で行けるだろうと思ったわけです。

自動車用の電池交換ですから、設備が大きくなることも考えました。けれども、車検工場など車体底部で作業スペースを確保する方法はすでに確立していること。ガソリンスタンドの地下は掘り抜きのガソリン貯蔵庫であり、このスペースを改装すれば設備投資も抑えられること。代金回収はバッテリーのレンタル料と捉えればよいということ。などから、電池交換設備も現実性は高いだろうと仮説を立てていました。

しかし、ここまで「パック化」されたビジネスモデルを提案してくる企業が、米国から出てくるとは。起業が多い国は、発想も柔軟ですね。


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千秋真一に23%似ているらしいブロガーです。
実家である愛知県に戻ってきました。
ほぼ日刊で更新中。日々の巡回サイトに加えてやってください。
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ブロガー名を、「鮎滝 渉」へ改めました。
私が自分に付けた最初のペンネーム。そして、「一角の者になるまでは使うまい」と思ってた名でもあります。

大して公知のペンネームというわけでもありません。が、1回目の中小企業診断士試験の失敗以降、あれこれと思い悩む中、「“輝かしい名としようする執着”はかえって醜い。そろそろ、この名を名乗る覚悟をしよう」と決意。鮎滝の名を使うことにしました。

ちなみに、旧ブロガー名は「スクナビコナ」。
日本神話に出てくる知恵の神様の名前です。恐れ多い名前ですが、ブログをする気構えとして、使っておりました。

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