中国大陸で越冬し、国内での確認例は少ない渡り鳥のタカ「ケアシノスリ」。
そのタカ大群が、島根、鳥取県の山陰地方を中心に西日本各地に飛来していることが、14日分かりました。例年の西日本では、年間に数羽しか記録されないタカですが、今冬は数百羽が渡来したとみられています。
このことについて、日本野鳥の会鳥取県支部の土居克夫事務局長は「年末からの寒波で、越冬地の中国大陸で餌のネズミや小鳥などが捕獲できず、日本に“避難”してきたのではないか」と推測しています。

ケアシノスリ(タカ目タカ科ノスリ属)は、夏ごろシベリアなどで繁殖し、中国大陸で越冬する鳥です。トビより小形で全長55センチ程度。上半身が白っぽいのが特徴で、小鳥やネズミなどを捕獲。国内では一部が主に北日本を訪れるが、大半が1羽で行動し、河川や農耕地で見つかります。今季、西日本で初めてケアシノスリの飛来が確認されたのは今年の1月2日。島根県出雲市の野鳥観察施設「宍道湖グリーンパーク」の職員が、近くの斐伊川で3羽を発見。
さらに、滋賀県湖北町の「琵琶湖水鳥・湿地センター」では、琵琶湖周辺で約30羽の飛来を確認したといいます。これ以降、鳥取県米子市の「米子水鳥公園」周辺でも目撃情報が寄せられ、山陰地方では、島根県東部で約50羽、鳥取県西部で約10羽が渡来と推定されます。
琵琶湖水鳥・湿地センターの山崎歩指導員は「北陸でも目撃情報があり、確認されているだけで約100羽。西日本全体では数百羽にのぼるのではないか」とみています。
今冬の渡りでは、北日本での目撃情報がありません。このことから、北海道などを経由しないで日本海を一気に縦断するルートで、山陰地方をはじめ西日本に姿を見せたようです。
米子水鳥公園の神谷要指導員は「大陸の寒波の影響であれば、他の野鳥にも変化があるはずだ。しかし、ケアシノスリ以外には変化はなく、過去に例のない不思議な現象だ」と話しています。つまり、今冬だけ、ケアシノスリに起きた特殊な事態という見解。
しかし、本当にこのタカだけに限られているのでしょうか? また、1種とはいえ外来種の飛来には違いありません。新たなタカの参戦に、日本の生態系は大丈夫なのでしょうか?
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