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OECD:読解力、日本8位に改善 ・・・国際競争力以前、アジア内での競争力に影を落とす結果

読解力、日本8位に改善 15歳学習到達度、上海が全3分野で首位
(中日新聞 12/8付)

経済協力開発機構(OECD)は7日、65カ国・地域の15歳約47万人を対象に2009年に実施した「学習到達度調査」(PISA)の結果を公表した。
文章やグラフの内容を読み取る読解力は、前回06年調査の15位から8位に上がり、科学的応用力は6位から5位、数学的応用力も10位から9位となった。3分野とも、00年の調査開始以降の下落傾向に歯止めがかかった。今回は前回よりも参加国・地域が8増え、3分野とも初参加の中国・上海が1位だった。

調査は今回が4回目。日本では無作為に選ばれた185校の高校1年生約6000人が参加した。

文部科学省は改善の背景について全国学力・学習状況調査を通じてPISAを意識した授業の工夫や読書活動の推進が効果があったとしている。

OECDは得点平均が500点になるよう調整している。日本の読解力は06年より22点上回って520点と大幅に改善した。00年との差も2点下回る程度に縮まった。

数学的応用力は前回に比べて6点、科学的応用力も8点それぞれ上昇した。00年に比べると数学的応用力は28点、科学的応用力は11点及ばない。

読解力の得点分布を8段階に分けると、日本は上位2層が全体の13・4%。以前は6層分類だったため単純比較はできないが、06年の最上位層より4ポイント増えた。下位2層は4・7%で前回より2ポイント減。ただ、下位層の多さは読解力トップ10では最多で、上位の上海や韓国、フィンランドは2%以下だった。文科省は「下位層を引き上げるには、生徒個々に応じた指導が必要」と指摘している。

全体ではアジア勢の躍進が目立っており、2位は読解力が韓国、数学的応用力は初参加のシンガポール、科学的応用力はフィンランドだった。中国のようなOECD非加盟国は地域単位の参加が認められている。

※OECD学習到達度調査(PISA)・・・15歳段階で習得した知識や技能を実生活で活用できるかを評価する国際的なテスト。「読解力」「数学的応用力」「科学的応用力」の3分野があり、今回は読解力が重点分野。自ら考え、自分の言葉で説明する力をみるために解答までのプロセスが重視される。3年ごとに実施されている。

・・・国際競争力以前、アジア内での競争力に影を落とす結果
見事に新聞各紙の1面記事は、PISAで日本国の順位が上がったことを誉めていました。

確かに、2006年の結果からがんばった結果ですし、素直に喜んでも良いと思います。しかし、将来、日本国の子どもたちが今日以上に苛烈な国際競争に曝されることを知っている大人は、簡単に喜んで良い結果ではないと鮎滝は考えています。

まず、今回のPISA 2009の平均点国際比較は上表の通り。

上海は未就学児童も多い地域であるため、脇に置いて考えた方が適切かもしれません。マカオも特殊な地域だと思うのですが、それでも日本を除くアジア勢の強さは目を引きます。このアジア勢は、前回、前々回のPISAと比較すると、もっとよく見えてきます。

PISA 2006およびPISA 2003では、あいだにヨーロッパやオセアニアの国々が入り込んでいました。しかし、PISA 2009では上位5カ国はフィンランドとアジア地域のみとなっています。

次回のPISA 2012でも、同様にアジア勢でTOP5を埋めてしまうのかは分かりません。また、参加国・参加地域が増えていることから、TOP15ぐらいで見る方が適正な分析となるのかもしれません。

PISAは、「1番じゃなければいけないもの」
とはいえ、『学習到達度』という指標は「1番じゃなければいけないもの」です。
「1位クラスにいる」「まだ上位にいる」と誉めるところを探すことに使うのではなく、「どうやれば、上海・香港に勝てるのか?」「フィンランドを追い抜くには、何が必要なのか?」と、国際競争力の視点から考える必要があります。

なぜなら、日本国は、原油もレアアースも出ない資源小国であり、人材で身を立てるしかない国だからです。
団塊世代など、今の大人たちは、昔のMAID IN JAPANを食いつぶすだけで生きていけるかもしれません。が、将来を生き抜く若者・子どもたちは、自分たちの世代で新しいMAID IN JAPANを作らなければ、世界経済の中で食いっぱぐれてしまう世代です。

薄型テレビ、液晶パネル、液晶モニター、ホームシアターなどで世界1位、携帯電話、半導体などで世界2位を誇る韓国のSAMSUNG。太陽電池セル世界生産量で世界一が見えた中国のサンテック。と、電気・電子機器分野では、国際競争の手前、アジア競争の時点ですでに苛烈となっています。

「大学入試で使わないから、数学Ⅲ・Cは要らない」などと言っている場合ではなく、いわゆる“おバカ”を重宝して小さい優越感・安心感に浸っている場合でもないのです。世界市場で突破力を見せる賢い日本人が登場しても、その部下として付いていける程度の学力を備えていなければ、賢い日本人はビジネスライクに優秀な韓国人や中国人を雇います。
日本国が1位になれないことは、自分事として危機感を感じる必要があります。

という“危機感”から見ると、読売新聞の分析がもっとも適当でしょう。
『教育ルネサンス』という特集連載を継続してきている分、日本国のPISA受験生の下位層が危険域にあるという要素をきちんと拾っています。


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関連記事
OECD:日本の15歳「社会生活に支障可能性」10%超
(読売新聞 12/8付)

経済協力開発機構(OECD)は7日、65の国・地域の15歳男女計約47万人を対象に2009年に実施した国際学力調査(略称PISA)の結果を世界同時発表した。

日本は前々回03年、前回06年と順位を下げ学力低下が問題になったが、今回「読解力」が前回15位から8位になり、初回00年の水準に回復。「数学的応用力」は9位(前回10位)、「科学的応用力」は5位(同6位)と横ばいだった。

国際比較では3分野とも上位をアジア勢が占め、地域として初参加の「上海」が全分野1位だった。

発表を受け、高木文部科学相は「読解力を中心に我が国の生徒の学力は改善傾向にある」と表明した。だが日本はアジア勢との比較で下位に沈み、成績下位層が軒並み1割を超えるなど、複数の課題が浮かんだ。

PISAは、身に着けた知識や技能を実生活で生かせるかをみるのが目的。3分野で3年に1度実施しており、4回目の今回は読解力を00年以来の重点調査対象とした。日本では09年6~7月、全国から抽出された185高校の1年生約6000人を対象に実施された。

日本の結果は、OECD加盟34か国の平均をほぼ500点と換算した得点で読解力が520点と前回(498点)を上回り、00年(522点)並みだった。「数学的応用力」は529点(前回523点)、「科学的応用力」は539点(同531点)で横ばいとされた。一方、OECDが「社会生活に支障を来す可能性がある」とする成績下位層が3分野とも10%を超えた。

生徒へのアンケートも同時に行われ、小説、新聞をよく読む生徒の方が、読まない生徒より読解力の平均得点が25点以上高いという結果が出た。

国際比較では、上海と同じ初参加のシンガポールや韓国、香港が上位を占め、欧米ではフィンランドが読解力(3位)と科学的応用力(2位)で存在感を示すにとどまった。

OECDは非加盟国については「地域」での参加を認めており、今回は上海市が参加を希望、調査の客観性などについての基準や審査を満たしたという。OECDによると、中国政府には国としての参加を呼びかけてきたが、準備不足として見送られているという。


↓PISAに直接は関係しませんが、PISAで見られた一喜一憂の“内向き志向”が如何に根深いかを示す記事
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米国留学、日本の学生減るばかり 中国からは急増
(朝日新聞 12/6付)

米国に留学する日本人学生数の減少に、歯止めがかからない。米国際教育研究所(IIE)が先月発表した米国の大学・大学院の外国人留学生数(2009~10年)によると、日本人留学生は約2万4800人で、全体の6位。前年より15.1%減り、上位25カ国中、最大の減少率だった。

IIEの報告によると、米国への日本人留学生数は94~98年にかけては世界一だったが、97~98年の4万7千人をピークに減少傾向が続く。

一方、今回インド(10万4900人)を抜いてトップになったのは、中国(12万7600人)。前年比30%増だった。世界的な不況の影響もあり留学生数が減る国や地域が多い中、中国の大幅増により、米国への外国人留学生の総数は前年比3%増の69万1千人で過去最多だった。

この統計の「留学」には、学部や大学院で単位を取得するものの他に、短期の語学研修など単位認定されないものも含まれる。日本人留学生のうち、最も多いのは学部への留学で52.6%。大学院は21.7%、その他が25.7%だった。一方、中国は学部が31.3%なのに対し、大学院が52.1%。2位のインドも学部が14.5%、大学院が65.1%と、大学院への留学生の割合が高いのが特徴だ。

日本からの米国留学の大幅減について、在日米国大使館は「若者人口が減っていること、日本国内の大学数が著しく増えていること、厳しい経済状況下での就職競争の激化が留学をためらわせていることなど、多様な要因が考えられる」としている。

米国留学の窓口となっているフルブライト・ジャパン(日米教育委員会)のサターホワイト事務局長は「グローバル化が進む中、経済や人材育成の面で日本の国際競争力の低下が心配だ。より多くの日本の若者に米国留学を目指してほしい」。(三島あずさ)
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鮎滝 渉

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千秋真一に23%似ているらしいブロガーです。
実家である愛知県に戻ってきました。
ほぼ日刊で更新中。日々の巡回サイトに加えてやってください。
-------------------------
ブロガー名を、「鮎滝 渉」へ改めました。
私が自分に付けた最初のペンネーム。そして、「一角の者になるまでは使うまい」と思ってた名でもあります。

大して公知のペンネームというわけでもありません。が、1回目の中小企業診断士試験の失敗以降、あれこれと思い悩む中、「“輝かしい名としようする執着”はかえって醜い。そろそろ、この名を名乗る覚悟をしよう」と決意。鮎滝の名を使うことにしました。

ちなみに、旧ブロガー名は「スクナビコナ」。
日本神話に出てくる知恵の神様の名前です。恐れ多い名前ですが、ブログをする気構えとして、使っておりました。

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