中小企業診断士をめざしつつ、日々のニュースやおススメ本など話題を提供。「突然スピーチを頼まれた」「ちょっと小生意気な話」など話のネタにしてください。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

フランス、海底原発を開発=16年の稼働開始目指す ・・・意外と行ける?海底原発

フランス、海底原発を開発=16年の稼働開始目指す
(時事通信 1/21付)

【パリ時事】仏造船大手DCNSは20日、原子炉を積載した筒状施設を海に沈めて発電し、沿岸に電力を供給する「海底原子力発電所」の開発計画を明らかにした。通常の原発より大幅にコストを抑制できるのが特徴で、2013年の早い時期に試作機の建造に着手、16~17年ごろの本格稼働開始を目指している。

「フレックスブルー」と名付けられた海底原発は、長さ約100メートル、直径12~15メートルの筒状で、重さ1万2000トン、出力5万~25万キロワット。沿岸から数キロ沖合の深さ60~100メートルに沈めて陸上から遠隔操作し、海底ケーブルで送電する。

知識整理を兼ねて、もう少し詳しく―原子力発電―
原子力発電の基本構造は、原子核反応によって得られる熱エネルギーを使って、水を蒸気に変換。この蒸気の圧力によってタービン発電機を回して発電するというものです。

ざっくり言うと、石炭や天然ガスを燃やした熱エネルギーで水を蒸気にする火力発電との違いは、原子核反応という原子レベルの反応から熱エネルギーを得るという点だけとも言えます。

知識整理を兼ねて、もう少し詳しく―核燃料―
原子力発電で、主に燃料として用いるのはウラン235。
ウラン235は、中性子を吸収すると核分裂反応をおこす物質です。しかし、天然ウラン鉱石の中にもウラン235はわずか0.72%しか含まれておらず、ウランの大部分は中性子を吸収しても核分裂反応を起こさないウラン238です。

ウラン235の原子核は、中性子を吸収すると膨大な熱エネルギーを出して2つに分裂し、その時に2個ないし3個の中性子を放出します。近くにウラン235があると放出された中性子を吸収して核分裂を起こし、新たに熱と中性子を放出して次の反応へ続いていきます。こうした連鎖反応による核分裂が持続する状態を“臨界”と呼びます。

原子爆弾は、破壊的なエネルギーを得るためにウラン235を90%程度まで濃縮し、一気に核分裂を発生させることによって、爆発するようにつくられています。これに対して原子力発電所の原子炉は、核分裂反応をゆっくりと進ませて、できるだけ長い期間にわたって熱エネルギーを取り出すことに重点を置いており、ウラン235の含有率を3~5%に濃縮して使用します。

濃縮された核燃料の原料は、焼き固められて「ペレット」に加工されます。ペレットは、さらにジルコニウム合金でつくられた燃料被覆管につめられて「燃料棒」に。その燃料棒と、中性子を吸収するインジウムなどの合金で作られた制御棒とを束ねて「燃料集合体」をつくって利用します。

従って、原子力発電所は、たとえ爆破されても原子爆弾のような爆発は起こしません。なぜなら、原子炉で使う燃料棒のウラン235含有量は、原子爆弾に比べて圧倒的に低いからです。
原子力発電所爆破でのリスクは、あくまで爆風などで放射性物質が周囲に拡散するというもの。チェルノブイリ原子力発電所事故も、施設の爆発・炎上で多量の放射性物質が大気中に放出されて、世界的に汚染地帯が拡がった事故でした。

知識整理を兼ねて、もう少し詳しく―原子炉―
核分裂によって放出される中性子はそのスピードが速すぎるため、次の核分裂を起こすには中性子の速度を落とす必要があります。そこで使われるのが減速材と呼ばれるもので、減速材の違いによって軽水炉や重水炉といった方式に分類されます。

軽水炉とは、減速材に普通の水(軽水)を用いる原子炉のことで、世界の原子炉の80%以上は軽水炉です。
軽水炉が多い理由として考えられるのは、水は高速中性子の減速能力が大きく、炉心の冷却材を兼ねることができ、安価で大量に入手できること。しかし、水は中性子吸収量が大きいため、運転に必要な余剰反応度を確保するには、5%程度の濃縮ウランを燃料とする必要があります。

軽水炉には、原子炉の中で蒸気を発生させて直接タービンに送る沸騰水型炉と、

原子炉の中で発生した高温高圧の熱水(一次冷却水)を蒸気発生器へ送り、そこで別の系統を流れている水(二次冷却水)を蒸気に変えてタービンへ送る加圧水型炉とがあります。


海底に原子力発電所を建てて大丈夫なものなのか?
結論から言うと、難しそうな運用・メンテナンス面をクリアできれば大丈夫ではないかと思われます。

まず、メルトダウン(炉心融解)の危険性は、地上建設より少なくなると考えられます。
メルトダウンとは、制御棒を抜き過ぎたり、冷却材を失うなどして原子炉内の核反応が暴走。この反応に伴って発生する高熱によって、制御棒が融解して機能しなくなり、さらに核反応の連鎖が加速。やがて原子炉の耐熱限界を超える温度に達し、原子炉圧力容器などの隔壁を融解させたり、最悪、超高熱による水蒸気爆発で放射性物質をまき散らすものです。

メルトダウンは、炉心が高熱になることで起こるもの。海底ならメルトダウンの兆候段階で原子炉格納容器を割って海水を引き入れてしまえば、原子炉の冷却と中性子吸収が可能。施設はダメになるものの、核燃料の暴走は抑えられるはずです。最悪の水蒸気爆発に関しては、冷却水を海からわざわざ汲み上げるという制約のある地上原発よりも、海底原発の方が回避手段は多いと考えられます。

問題として残るのは、放射能漏れ事故です。核燃料から直接に熱エネルギーを受け取る一次冷却水は、原子炉に使う部品と同様、放射能を帯びた物質になってしまいます。

海底原発でこの一次冷却水が流出する事故は、大海に有毒物質が流れ出した事故と同様に考えられます。流出直後は汚染濃度の高いものによる直接被害を受けるため、周辺の魚介類は食べられなくなるでしょう。しかし時間が経てば、海流で撹拌され、大量の海水が中性子を吸収していき、いずれ生物が生きる上で問題にならない放射能レベルになっていくものと考えられます。
つまり、結果として生じる損害は、周辺海域における禁漁に対する損害賠償に止まる。このリスクは、地上原発が放射性物質を流出させるのと同等と評価できるものです。

しかしながら、海底原発の運用・メンテナンスは相当の困難を窮めるように思います。
平時のオペレーティングもトラブル対応も遠隔操作ということですから、すべてオペレーティングにおいて、遠隔操作で用いる機器の故障リスクが伴います。遠隔操作機器の故障が原因となって事故を起こすことだって、あるかもしれません。

陸上原発も部品交換を行うように、海底原発も劣化した部品を故障要因となる前に定期交換する必要があります。それを毎回、水深100mの海底へ潜って行うのは移動・運搬への負荷が大きく、思わぬ事故を起こす可能性があります。

意外と行けるとは思いますが、海底原発を作るなら、実験炉での実証を重ねてから行って欲しいものです。
鮎滝は、「ウランやプルトニウムなどの原子核分裂に頼る時代は止めて、早く放射性廃棄物を出さない『原子核融合炉』を実現すべきだ」という立場ですが。


――――――――――――――――――――――――――
関連記事
◆でんきの情報広場(電気事業連合会)
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
アクセスカウンター
プロフィール

鮎滝 渉

Author:鮎滝 渉
千秋真一に23%似ているらしいブロガーです。
実家である愛知県に戻ってきました。
ほぼ日刊で更新中。日々の巡回サイトに加えてやってください。
-------------------------
ブロガー名を、「鮎滝 渉」へ改めました。
私が自分に付けた最初のペンネーム。そして、「一角の者になるまでは使うまい」と思ってた名でもあります。

大して公知のペンネームというわけでもありません。が、1回目の中小企業診断士試験の失敗以降、あれこれと思い悩む中、「“輝かしい名としようする執着”はかえって醜い。そろそろ、この名を名乗る覚悟をしよう」と決意。鮎滝の名を使うことにしました。

ちなみに、旧ブロガー名は「スクナビコナ」。
日本神話に出てくる知恵の神様の名前です。恐れ多い名前ですが、ブログをする気構えとして、使っておりました。

スポンサー広告
↓あなたもブログ始めるなら↓ 無料blog

↓アフィリエイト始めるなら↓ アフィリエイト・SEO対策

↓英会話を始めるなら↓ 英会話スクールWILL Square

↓アクセスアップなら↓
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブログランキング参加中
応援してやってくださいm( _ _ )m
↓ワンクリックお願いします↓


ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村 ニュースブログへ

にほんブログ村 本ブログへ

にほんブログ村 漫画ブログへ

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ

本を買う
↓楽天ブックスを使う↓

---------------------------
↓アマゾンで商品検索↓

---------------------------
↓ベストセラー本のご紹介↓
カテゴリー
最近の記事
ブログ内検索
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
RSSフィード
リンク
このブログをリンクに追加する
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。