中小企業診断士をめざしつつ、日々のニュースやおススメ本など話題を提供。「突然スピーチを頼まれた」「ちょっと小生意気な話」など話のネタにしてください。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ISによる日本人人質事件を整理する(1) -湯川遥菜氏拘束-

まずは、湯川遥菜氏が拘束された時のニュースを振り返ってみよう。

シリア日本人拘束か YouTubeに「尋問動画」 湯川氏? 「日本から来た」「写真家だ」
(産経新聞 2014/08/18)
シリア北部アレッポで日本人が、過激派「イスラム国」に拘束された可能性がある問題で、動画投稿サイト「YouTube」には17日までに、拘束された「湯川遥菜(ゆかわ・はるな)」氏とみられる男性の動画が投稿された。

動画は2分弱で、英語で「日本人の尋問」との題名が付いている。額から血を流している男性が地面に倒れている様子が写っており、背後には現地のものとみられる音楽が流れている。

英語で「どこから来たのか」と尋ねられ、男性が「日本」と返答したが「嘘をつくな」などと応じる声が聞こえる。その後、名前を問われると「ハルナ・ユカワ」と答えた。

この場所にいる理由を問われると「仕事だ」と応じ、職業については「写真家」と話し、医者とジャーナリストの「半分半分」だとも返答している。

 「写真家はこんな格好をしてない」「なぜお前は銃を持っているんだ」とも質問されている。動画には、刃渡りの長い剣のようなものが、男性の胸元に突き付けられる様子も写し出されている。

この男性のものとみられるフェイスブックのページには、アレッポで銃器を構えた写真やイラク・キルクークなどでの写真が掲載されている。職業欄には「民間軍事会社」と記載されている。


湯川氏が地面に転がされて尋問される姿は、ショッキングな光景であり、覚えている人も多いだろう。今回は、事件を整理するのが目的であるため、まずは「何故、あのような尋問に至ったのだろうか?」というところを考えたい。

ISは何を捕まえたつもりだったのか?
湯川遥菜氏を拘束した時、ISは何を捕まえたつもりだったのだろうか? “何を”というのは、“湯川遥菜氏をどういう人物と見ていたのか”という話である。

湯川氏が拘束されたのは、シリア北部にあるアレッポという町である。
時事通信などの報道によると、湯川氏は、2014年7月28日にトルコから陸路でシリアに入国。シリアに入ってからは、ISと交戦している反体制派武装組織の部隊に同行していた。そして、8月12日から14日にかけて、ISがシリア北部アレッポ近郊で激しい攻撃を仕掛けた際、湯川氏は部隊から逸れ、ISに拘束されたとみられている。

戦闘後間もない町で見つけた銃を持つアジア人を、ISの末端兵士は相当に怪しんだはずである。

当初、ISの末端兵士は湯川氏を、シリア側に立つ敵兵と認識したはずだ。IS側もシリア側も世界中から様々な人間が入り込んでおり、中にはアジア人も居る。だから、上の記事のような尋問になったのだ。

偶然にも手にしてしまった日本人人質のカード
傷めつけて尋問してみても湯川氏は「日本人だ」と言い張るし、訓練された兵士にも見えない。アラブ語での意思疎通はままならず、英語でのやり取りも怪しい状態で、ようやく「ここに居た目的は不明だが、どうやら本当に日本人であるらしい」となったのであろう。

さて、これで頭を悩ませたのは、湯川氏を拘束したグループの幹部だ。
末端の兵士なら、「怪しげな異教徒を捕まえた」と胸を張り、「日本人は金持ちだから身代金も手に入る」と無邪気に言える。しかし、日本は米国の同盟国であるものの、有志連合には参加しておらず、2014年8月の時点では明確なISの敵国とはなっていない。その日本を敵にすると、わざわざIS側から宣言することが、IS全体の利益になるかは判然としなかったはずだ。

だから、湯川氏に関するIS側のアクションは、徹底に欠けることになる。ISは、ジハードのHPで「日本人のスパイのユカワ・ハルナを拘束した」という情報を流しただけだった。

拘束した異教徒を何もせずに解放する訳にもいかず、いつもの外国人誘拐と同様に「カネを出さないと湯川を殺すぞ」と脅して日本人からの反感を買う訳にもいかない。正直、ISは、たまたま手に入れた日本人人質というカードを持て余していたと思われる。

この辺りの事情を示す話として、次のような報道もある。

「イスラム国側、3カ月前は身代金要求せぬと明言」
(ANNニュース 15/01/22 18:38)
3カ月前は、「身代金の要求はしない」と明言していたということです。

ジャーナリスト・常岡浩介氏:「(3カ月前には)『身代金の要求はしない』『見せしめの殺害はしない』と明言していた」

ジャーナリストの常岡氏は去年8月、「イスラム国」の幹部から「湯川遥菜さんの裁判の証人として来てほしい」と要請があったことを明らかにしました。その後、常岡氏がシリアで幹部と面会したところ、「身代金の要求や処刑はせず、イスラム法の裁判を行う」と話していたということです。常岡氏は「救出のために協力するが、外務省などから要請がない」としています。


今年の1月から三カ月前というと、昨年の10月頃のことである。
常岡氏の話を裏付けできないため、真偽は不明である。しかし、湯川遥菜氏の扱いが、他の欧米人人質と異なる点を説明し得る話である。敵の捕虜として扱い身代金を要求することはないが、イスラム法の裁判を行うというのは、せっかく捕まえた湯川氏について、IS内部が納得する処遇を決めようと思案するIS幹部の政治センスを感じる。

<続く>
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
アクセスカウンター
プロフィール

鮎滝 渉

Author:鮎滝 渉
千秋真一に23%似ているらしいブロガーです。
実家である愛知県に戻ってきました。
ほぼ日刊で更新中。日々の巡回サイトに加えてやってください。
-------------------------
ブロガー名を、「鮎滝 渉」へ改めました。
私が自分に付けた最初のペンネーム。そして、「一角の者になるまでは使うまい」と思ってた名でもあります。

大して公知のペンネームというわけでもありません。が、1回目の中小企業診断士試験の失敗以降、あれこれと思い悩む中、「“輝かしい名としようする執着”はかえって醜い。そろそろ、この名を名乗る覚悟をしよう」と決意。鮎滝の名を使うことにしました。

ちなみに、旧ブロガー名は「スクナビコナ」。
日本神話に出てくる知恵の神様の名前です。恐れ多い名前ですが、ブログをする気構えとして、使っておりました。

スポンサー広告
↓あなたもブログ始めるなら↓ 無料blog

↓アフィリエイト始めるなら↓ アフィリエイト・SEO対策

↓英会話を始めるなら↓ 英会話スクールWILL Square

↓アクセスアップなら↓
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
ブログランキング参加中
応援してやってくださいm( _ _ )m
↓ワンクリックお願いします↓


ブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村 ニュースブログへ

にほんブログ村 本ブログへ

にほんブログ村 漫画ブログへ

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

にほんブログ村 漫画ブログ コミックス感想へ

本を買う
↓楽天ブックスを使う↓

---------------------------
↓アマゾンで商品検索↓

---------------------------
↓ベストセラー本のご紹介↓
カテゴリー
最近の記事
ブログ内検索
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
RSSフィード
リンク
このブログをリンクに追加する
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。