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スクナビコナ

Author:スクナビコナ
千秋真一に23%似ているらしい、兵庫県在住のブロガーです。
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「スクナビコナ」とは?

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恐れ多い名前ですが、
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山椒(参書)を入れるとニュースも辛い?
中小企業診断士をめざしつつ、日々のニュースやおススメ本など話題を提供。「突然スピーチを頼まれた」「ちょっと小生意気な話」など話のネタにしてください。
新潟県・川口町 緊縮財政で9億円を捻出した”鬼軍曹” 中越地震被災など財政危機からの脱出へ光明
2004年10月23日17時56分 新潟中越地震
今から4年前、夕ご飯を仕度する香りがする町を、突然、震度7の地震が襲いました。
新潟中越地震の震源地となった川口町(北魚沼郡)は、新潟県のほぼ中央に位置する人口5,300人程度の山深い町です。

新潟中越地震は、公共事業に頼ってきた同町にとって、一層の深手となりました。
激増する災害復旧事業費に加え、前町長時代に進めた箱もの開発のツケや、国の普通交付税抑制も重なり、町の借金にあたる町債の残高は06年度末見込みで134億円(特別会計含む)に膨張。09年度以降の3年間は、元利償還だけで毎年度10億円以上が必要となり、予算編成もできない事態に陥っていました。


”ハコモノ行政”のツケ、”中越地震”の被害
川口町は、一般会計規模が平均43億円程度の町です。

これに対して前町長・星野和久氏(97〜05年)は「地域振興のため」と、総工費約31億円の温泉施設「えちご川口温泉」を建設しました。同施設建設のために発行した町債・約21億円の償還など、ハコモノの借金返済のピークは07年。

新潟中越地震の被災も、大きなダメージとなりました。
町内の住宅1399戸のうち、半分近い606戸が全壊。無傷だったのはわずか6戸という未曾有の震災でした。「壊れた建物をどうにかしないと復旧工事にも入れない」という状態であったため、制度上は町が負担する必要のない支出についても、町で被災者の肩代わりをして復旧作業をすることになりました。
04、05年度、町が、中越地震からの復旧にあたって借り入れた金額は約40億円に達しました。

現町長による「ケチケチ作戦」の始まり
川口町の「ケチケチ大作戦」は、05年12月の町長選挙で初当選を果たした岡村譲町長が率先して行いました。
翌06年には自身の給与を20%カット、07年にはそこからさらに10%カット。特別職の給与も同様にカットし、職員の夏と冬のボーナスは一律10%カット、昇給も一部抑制され、85人の職員を75人にするための希望退職さえも募りました。

人件費削減は、町議会にも及び、町議員報酬をカット、町議員定数も削減。また、ハコモノ運営も外部委託としてコストダウンを図りました。

「ケチケチ作戦」の陣頭に立った”鬼軍曹”
町役場で川口町の「ケチケチ作戦」の陣頭に立ったのは、総務課長の鈴木政幸さん。そのあまりに厳しい節約に、“鬼軍曹”とも呼ばれました。

「手がかじかんで字が書けない。暖房を入れさせてくれ」
06年の11月末、鈴木課長が握る受話器にこんな悲鳴が届いきました。
国産米の有名ブランド・魚沼米の産地であり、豪雪地帯としても知られる川口町の冬の冷え込みは厳しい。例年なら10月下旬から入るはずの暖房が、今年はまだ入っていません。
しかし、受話器から聞こえてきた悲鳴を、
「初雪が降るまでは暖房は入れません」
と、鈴木課長は一蹴しました。

暖房だけではなく、夏の冷房も7月下旬まで入れず、
「帰ったらビールがうまいぞ」
が、鈴木課長の口癖となりました。その冷房も、9月に入るとすぐに冷房を停止。

町民からは、「大したお金がかからないんだから、バカなことをするな」と忠告されたこともありました。しかし、岡村町長は「意識が大事」と冷房を再開することはしませんでした。

「高い物は買わない、買わせない」
消耗品の筆記用具や事務用品も06年から、一元管理で保管庫に鍵をかけて厳しく管理しました。
必要となったら物品はメールで請求するシステムが採られましたが、ボールペンは替え芯だけ。鉛筆も廃止して、替え芯の支給に切り替えました。ファイルも背表紙に張り紙をしたり裏返したりしてリユース。

「『高い物は買わない、買わせない』の主義でやってきました。消しゴムなんかは机の中に死蔵品が多かったのか、メールはほとんどありませんでした。私はファイルの背表紙は鉛筆で書いて何回も使ってます。19年度からは古紙リサイクルを始め、消却する場合に量によって支払う負担金も浮きました」という鈴木課長。

公務で新潟市の県庁に車で行く場合も、越後川口IC〜新潟西ICの往復で高速代は4300円でした。
しかし、「片道で30分ほどしか時間が変わらない」ということで、町から約30キロ新潟寄りの中之島見附ICまで国道17、8号を利用し、新潟西ICとの間を往復することにして高速代を1900円節約して2400円に抑えています。

「ケチケチ作戦」の成果は約9億円
震災前、04年以前の平均値と07年度の決算見込み額を対比した節約額は下表の通り。

↑クリックすると別窓で大きな画像が開きます

全30項目で、8億8132万円の節約となっています。
特に目立つのは道路・橋・学校・役所庁舎など「普通建設事業費」の抑制で、新規事業は中学校の耐震工事だけにとどめて、中越地震があった04年度対比で90%以上も抑えました。

町債の方も、新規の町債発行は、返済に国からの交付税が使える臨時財政対策債などの「優良債」以外はゼロ。市町村基金の取り崩しも1億6970万円に抑制。町債の繰り上げ償還も行い、町債残高は08年度末で115億円(特別会計含む)となる見通し。

さらに岡村町長の粘り強い国への陳情も実って、国からの特別交付金を05年度に6億4000万円、06年度に5億100万円を確保しました。
ケチケチ大作戦の節約とあわせて、市町村基金残高は今年度末に約10億円となる見通し。当面の財政危機は回避することができました。

今年度も続く「ケチケチ作戦」 そして・・・
今年度の当初予算案も「超緊縮型」に変わりありません。
一般会計は前年度当初比で500万円減の29億500万円。特別会計を合わせた総額も47億1900万円で、前年度比14・3%の減額となりました。

そして、「夕張市の二の舞だけは・・・」の固い決意だった現場の“鬼軍曹”こと鈴木総務課長は、希望退職に手を挙げています。そのため、「川口町の当面の財政危機回避」を置きみやげに、鈴木課長は、3月いっぱいで役場を去ることになっています。


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