耐震強度を厳格化した改正建築基準法によって、風力発電の新設計画の6割以上が大幅に遅れたり、中止に追い込まれたりしていることが、経済産業省の調査でわかりました。
風力発電に使うプロペラでは、一般の超高層ビルと同じ厳しい耐震設計が義務化。風力発電は新エネルギーの柱で、国は10年に設備量を出力300万キロワットに増やす目標を掲げていますが、達成は厳しい見通しとなっています。
経産省によると、06、07年度に国の補助金を受けた風力発電59計画のうち、39計画が耐震設計に入れなかったり、国の耐震審査で立ち往生したりしています。
このうち19計画は予定工期内の着工、完成が難しく、補助金を新年度に繰り越す手続きを申請。また、6計画は変更や中止に追い込まれました。
電力会社のCO2排出量は2億トン先日、企業別の二酸化炭素(CO2)排出量が発表されましたが、電力会社が排出しているCO2は合計で2億トンに上っています。
4月1日から、京都議定書に定めたCO2排出削減量の義務が発効しています。議長国を勤めた国として、火力発電所への依存度を下げることは急務で、一刻も早い事態の打開が必要です。
各電力会社のCO2排出量は、以下の通り。
東京電力・・・・・・・・・・・・6888万トン
中部電力・・・・・・・・・・・・4732万トン
東北電力・・・・・・・・・・・・3413万トン
中国電力・・・・・・・・・・・・2546万トン
九州電力・・・・・・・・・・・・2129万トン
関西電力・・・・・・・・・・・2048万トン
環境問題でも足を引っ張る「姉歯事件」耐震強度を厳格化した改正建築基準法の契機となったのは、姉歯秀次元建築士による耐震強度偽装事件。
「耐震強度審査が厳しくなった=地震で倒れにくくなった=いいことじゃないか」となりそうですが、改正建築基準法によるプラス効果は、「建物の建設工事のスタートを遅らせる」という大きなマイナス効果を生み出しています。建設工事のスタートが遅れているのは、建築許可申請時の提出書類の増加して、構想建築物については構造計算書の二重審査が義務付けられこと、構造計算書の二回目の審査をできる建築士がそもそも少ないためです。
風力発電設備に適用される耐震強度風力発電設備も高さ60メートルを超える場合、この高層ビルと同じ耐震審査が課せられています。
具体的には、「100年以上に1度の大地震でも損傷・倒壊しないか」を実際の地震波も使って計算、設計することが義務化。1基ごとに建設地の地盤調査も必要となりました。その結果、大半の計画で費用が膨らんだり、審査を通る見通しがたたなくなったりしています。
その結果、約20基の建設を予定する西日本の計画では、地盤の調査、解析費だけで新たに数億円が必要になったといいます。
かつて風力発電設備は、広告塔や遊園地の施設などと並んで「工作物」とされ、一定の風圧などに耐える設計であれば建設が認められていました。
政府目標の達成には、今後3年間で倍増が必要日本の風力発電の設備量は07年末現在154万キロワットで、政府目標の達成には今後3年間で倍増させる必要があります。今回、補助金の繰り越し手続きをした19計画分だけで設備量は約40万キロワットにのぼり、影響は大きなものです。
風力発電の関連企業でつくる風力発電事業者懇話会は「業界全体が困惑、混乱している。山の中にある風力発電設備も、人が住む超高層ビルと同じ基準にすべきなのか、現実的に判断して欲しい」として、近く国土交通省に規制の見直しを申し入れる予定。
また、経産省も、これまで日本であった風車の倒壊は、台風や設備の維持不良が原因と指摘。「風車が地震で倒れた例は一度もない。風力発電については建築基準法の弾力的な運用ができないか、国交省と協議したい」(新エネルギー対策課)としています。
これに対し、国交省は「強風で風車が倒壊する事故も起きており、耐震面でも超高層建築物並みの規制が必要だと判断した。過去の地震で倒壊していないから問題ない、とは言えない」(建築指導課)としています。
省庁間でやらせると、「国際的に取り組もう」という環境問題が、またこのように省庁同士の意地の張り合いという低次元の争いに陥っていきます。
こういう時にガツンと、「バカもの!私の方針は環境重視だ!風力発電設備に特例措置を設けよ!」 あるいは、「私は耐震性こそ重視と考える。手続きのスピード化で対処せよ!」と一言、意志を示すのがリーダーですが、福田首相では手一杯でしょうか?
初コメです。
今日は1才の娘を膝に乗せて
子守しながら仕事してます。
いろいろ見させていただきました。
またゆっくり寄らせてもらいますね。
それでは失礼します。