世界トップのノキア社が日本で携帯電話事業参入
携帯端末メーカー世界最大手のノキア社(フィンランド)が来年2月にも国内の携帯電話事業に参入することが21日、明らかになりました。
携帯端末メーカー自体が、通信事業に乗り出すのは国内初のケース。当初は超高級端末のみの投入ですが、自前の端末で独自の通信サービス事業を展開することで、既存の国内通信事業者にない強みを発揮していく方針。
ノキア社の通信事業参入は、NTTドコモなど国内大手3社が中心の携帯電話ビジネスに風穴を開けるきっかけとなりそうです。
ノキア社は、ドコモから通信回線を借りてサービスを提供する「MVNO(仮想移動体通信事業者)」として参入。来年2月に端末の販売を開始し、3月からサービスを開始する方向でドコモと最終調整しています。
まずは「富裕層」向けにブランド力強化 既存国内メーカーと差別化ノキア社は第1弾として高級ブランド「ヴァーチュ」の端末を販売し、富裕層を対象にした高級携帯サービスを展開。富裕層をターゲットにしてブランドイメージを高めたうえで、将来は価格の安い量産モデルを投入する予定。携帯端末をドコモなどに提供する分も含め、日本市場でのシェア(占有率)を2けたまで伸ばすことを目指すとみられます。
「ヴァーチュ」はチタンや金などの貴金属、高級ガラスなどを使った高級仕様で、世界約50か国で販売しており、日本に当初投入する携帯端末の価格は160万〜500万円の見込み。ボタンを押すと専門の担当者につながり、飛行機やホテルやレストランの予約などの要望に24時間応える「コンシェルジュ」サービスのほか、音楽やニュースなどの独自配信も計画しています。
通信料金もノキア社側が独自に設定。独自に販売網を構築し、来年初めに東京・銀座に第1号店を出店後、順次、大阪や名古屋など全国に広げていく計画です。
どこのサービスも似たり寄ったり、国内携帯業界の再編か?ノキア社の発表では、ドコモのインターネット接続サービス「iモード」や、携帯向け地上デジタル放送「ワンセグ」などのサービスは付けないようです。
しかし日本の携帯電話ビジネスは、端末の仕様から販売、アフターサービスまで細かくドコモやKDDIなどの通信事業者が決めているため、どの事業者の端末でも機能や料金、サービスが近似。ノキア社が、通信料金を握り、オリジナルの通信サービスを提供する通信事業者として参入すれば、国内携帯市場は新たな競争時代に突入する可能性があります。
アメリカ一極体制の瓦解は、外国にとってチャンスノキア社が飽和状態にある日本の携帯業界に参入を決めたことは、そこにビジネスチャンスを見出したからでしょう。中国も、ペルーで開催されているAPEC会場に、大量の経済随行員を従えてビジネスチャンスを模索させています。
ドルが悪すぎるとはいえ、外国為替市場では円高の進行。金融市場主義で踊り倒したアメリカよりも、(単に乗り遅れだけとも言えますが)金融市場主義に踊らず製品技術開発に取り組んできた日本は、「まだビジネスチャンスがあるはずだ」と評価することもできます。
また米国頼みの大手企業の減収減益、その関連中小企業の青息吐息・倒産も、米国一本槍の企業から離脱し、それぞれに技術を持ち寄って新企業の立ち上げる機会と捉えることができます。ここが、使ったら、損したらそのままカネが消えてしまう金融依存企業と、仮にこれまで勤めてきた企業が倒産したとしてもそこの熟練工には技術・経験が残る人材依存企業の差です。
国内メーカーには、果敢にノキア社の襲来に挑んでほしいところです。